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デジコン編集部 2025.11.6

八千代エンジニヤリングとエムティシーが道路設計照査システム「APS-DC」を共同開発。BIM/CIM活用で照査業務を大幅に効率化

八千代エンジニヤリングとエムティシーは、道路設計の照査業務を大幅に効率化し設計品質を向上させる「道路設計照査システム APS-DC」を共同開発し、2025年10月31日より提供を開始した。

3次元モデルデータを活用した照査の効率化とヒューマンエラーの削減により設計者の業務効率を抜本的に改善する。

道路構造令に準拠した網羅的な自動照査機能で設計エラーを未然に防止


本システムは、八千代エンジニヤリングが東京大学との共同研究で開発した道路設計照査システムのプロトタイプを基に、建設コンサルタントとしての設計や照査の知見と、エムティシーの土木設計ソフトウェア開発技術を融合させたものである。

道路設計業務では、道路構造令をはじめとする各種基準への適合性を確認する照査が品質確保の要である。

国土交通省では照査済み箇所をマーカーで可視化する「赤黄チェック」を義務化しているが、その作業は膨大な専門知識と工数を要するため、ヒューマンエラーの削減と業務効率化が業界全体の課題となっていた。

この課題を解決するため、原則適用がされているBIM/CIMを活用し照査の補助をすることで、設計者の負担を軽減し、客観的で信頼性の高い設計品質の確保を支援するAPS-DCの開発に至った。

APS-DCは、道路設計データが道路構造令などの基準に適合しているかを自動で照査するシステムである。


業界標準のデータフォーマット「J-LandXML」に対応した単体版と、エムティシーの主力製品「道路・鉄道線形計画システム APS-MarkIV」とリアルタイムに連携するアドオン版の2種類を提供。

これにより他社製CADを利用する設計者から発注者まで、幅広いユーザーの既存の設計フローにスムーズに導入できる。

製品の特徴として、道路構造令に準拠した網羅的な自動照査機能を搭載。平面線形の最小曲線半径や緩和曲線長、縦断線形の最急縦断勾配や縦断曲線、横断面の幅員構成や横断勾配、合成勾配、視距といった道路構造令に基づくすべての項目を自動で照査する。

プロトタイプから照査項目を大幅に拡充し、設計段階で見落とされがちな詳細な項目まで体系的にチェックすることで、設計エラーを未然に防ぐ。



照査結果の見える化も大きな特徴で、基準に適合しない箇所を赤色で示すなど視覚的に分かりやすく表示される。

問題点をまとめた照査結果項目表や、平面・縦断・横断の結果を一枚に集約した幾何構造照査図など多角的な出力が可能である。

これにより問題点を視覚的に把握できるため、迅速な設計修正が可能となる。

価格はソフトウェアライセンスで220,000円(税込)/1ライセンスで、発売記念キャンペーンとして2025年11月1日から2026年10月31日までのお申し込みに限り特別価格165,000円(税込)で提供される。






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