八千代エンジニヤリング(東京都台東区)と土木設計ソフトウェア開発・販売のエムティシー(東京都豊島区)は10月29日、道路設計の照査業務を大幅に効率化し、設計品質を向上させる「道路設計照査システム APS-DC」を共同開発し、提供を開始した。
本システムは、八千代エンジニヤリングが東京大学との共同研究で開発した道路設計照査システムのプロトタイプを基に、同社の持つ建設コンサルタントとしての設計や照査の知見と、エムティシーの土木設計ソフトウェア開発技術を融合させたもので、3次元モデルデータを活用した照査の効率化とヒューマンエラーの削減により、設計者の業務効率を抜本的に改善する。
建設業界ではBIM/CIMの原則適用が本格化し、3次元モデルデータを活用した設計プロセス全体の品質確保と生産性向上が急務となっている。
道路設計業務では、道路構造令をはじめとする各種基準への適合性を確認する「照査」が品質確保の要である。
国土交通省では照査済み箇所をマーカーで可視化する「赤黄チェック」を義務化しているが、その作業は膨大な専門知識と工数を要するため、ヒューマンエラーの削減と業務効率化が業界全体の課題となっている。
この課題を解決するため、原則適用がされているBIM/CIMを活用し照査の補助をすることで、設計者の負担を軽減し、客観的で信頼性の高い設計品質の確保を支援するAPS-DCの開発に至った。
(左図:エラー箇所を赤色で表示する幾何構造一覧表、右図:表幾何構造照査図のイメージ)
APS-DCは、道路設計データが道路構造令などの基準に適合しているかを自動で照査するシステムである。
業界標準のデータフォーマット「J-LandXML」に対応した単体版と、エムティシーの主力製品「道路・鉄道線形計画システム APS-MarkIV」とリアルタイムに連携するアドオン版の2種類を提供する。
これにより、他社製CADを利用する設計者から発注者まで、幅広いユーザーの既存の設計フローにスムーズに導入できる。
特徴としてまず、道路構造令に準拠した網羅的な自動照査機能である。
平面線形(最小曲線半径、緩和曲線長など)、縦断線形(最急縦断勾配、縦断曲線など)、横断面(幅員構成、横断勾配など)、合成勾配、視距といった、道路構造令に基づくすべての項目を自動で照査する。
プロトタイプから照査項目を大幅に拡充し、設計段階で見落とされがちな詳細な項目まで体系的にチェックすることで、設計エラーを未然に防ぐ。
第二に、照査結果の見える化で問題点の迅速な把握と修正を支援。照査結果は、基準に適合しない箇所を赤色で示すなど、視覚的に分かりやすく表示される。
問題点をまとめた「照査結果項目表」や、平面・縦断・横断の結果を一枚に集約した「幾何構造照査図」など、多角的な出力が可能だ。
これにより、問題点を視覚的に把握できるため、迅速な設計修正が可能となる。
第三に、APS-MarkIVとのシームレスな連携で設計プロセス全体を効率化する。APS-MarkIVのアドオン版として利用することで、設計と照査のサイクルを高速化できる。
APS-DCの照査でエラーが確認された場合、即座に設計データにフィードバックして迅速な修正が可能だ。
提供形態は、J-LandXMLデータ読み込み対応の単体版と、APS-MarkIVアドオン機能版(APS-MarkIVが必要)の2種類である。
本システムは、八千代エンジニヤリングが東京大学との共同研究で開発した道路設計照査システムのプロトタイプを基に、同社の持つ建設コンサルタントとしての設計や照査の知見と、エムティシーの土木設計ソフトウェア開発技術を融合させたもので、3次元モデルデータを活用した照査の効率化とヒューマンエラーの削減により、設計者の業務効率を抜本的に改善する。
道路構造令に準拠した網羅的な自動照査機能を搭載
建設業界ではBIM/CIMの原則適用が本格化し、3次元モデルデータを活用した設計プロセス全体の品質確保と生産性向上が急務となっている。
道路設計業務では、道路構造令をはじめとする各種基準への適合性を確認する「照査」が品質確保の要である。
国土交通省では照査済み箇所をマーカーで可視化する「赤黄チェック」を義務化しているが、その作業は膨大な専門知識と工数を要するため、ヒューマンエラーの削減と業務効率化が業界全体の課題となっている。
この課題を解決するため、原則適用がされているBIM/CIMを活用し照査の補助をすることで、設計者の負担を軽減し、客観的で信頼性の高い設計品質の確保を支援するAPS-DCの開発に至った。
(左図:エラー箇所を赤色で表示する幾何構造一覧表、右図:表幾何構造照査図のイメージ)APS-DCは、道路設計データが道路構造令などの基準に適合しているかを自動で照査するシステムである。
業界標準のデータフォーマット「J-LandXML」に対応した単体版と、エムティシーの主力製品「道路・鉄道線形計画システム APS-MarkIV」とリアルタイムに連携するアドオン版の2種類を提供する。
これにより、他社製CADを利用する設計者から発注者まで、幅広いユーザーの既存の設計フローにスムーズに導入できる。
特徴としてまず、道路構造令に準拠した網羅的な自動照査機能である。
平面線形(最小曲線半径、緩和曲線長など)、縦断線形(最急縦断勾配、縦断曲線など)、横断面(幅員構成、横断勾配など)、合成勾配、視距といった、道路構造令に基づくすべての項目を自動で照査する。
プロトタイプから照査項目を大幅に拡充し、設計段階で見落とされがちな詳細な項目まで体系的にチェックすることで、設計エラーを未然に防ぐ。
第二に、照査結果の見える化で問題点の迅速な把握と修正を支援。照査結果は、基準に適合しない箇所を赤色で示すなど、視覚的に分かりやすく表示される。
問題点をまとめた「照査結果項目表」や、平面・縦断・横断の結果を一枚に集約した「幾何構造照査図」など、多角的な出力が可能だ。
これにより、問題点を視覚的に把握できるため、迅速な設計修正が可能となる。
第三に、APS-MarkIVとのシームレスな連携で設計プロセス全体を効率化する。APS-MarkIVのアドオン版として利用することで、設計と照査のサイクルを高速化できる。
APS-DCの照査でエラーが確認された場合、即座に設計データにフィードバックして迅速な修正が可能だ。
提供形態は、J-LandXMLデータ読み込み対応の単体版と、APS-MarkIVアドオン機能版(APS-MarkIVが必要)の2種類である。
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建設土木のICT活用など、
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