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デジコン編集部 2025.7.10

山留め壁倒れ自動検知IoTデバイス「山留めウォッチャー」開発。ピアノ線・測量からの脱却で磁石設置による遠隔監視。CACH社

CACHは、山留め壁の倒れを遠隔で自動検知するIoTデバイス「山留めウォッチャー」を開発した。

これまで人手による定期点検に頼っていた山留め壁の傾斜管理を、IoTデバイスによって自動で計測し、遠隔監視可能とすることで工事現場の省力化と安全性向上を同時に実現する。

磁石で簡単設置し数ヶ月稼働でクラウド自動送信、一定以上の倒れでアラートメール送信


山留め工事は掘削時に土砂崩壊を防ぐために重要な役割を担っている。

従来の山留め壁の管理は現場作業員によるピアノ線の設置と目視確認、または測量機器による計測が行われている。

そのためタイミングによっては異常の発見が遅れるリスクがあり、重大事故につながることが懸念されていた。

山留めウォッチャーは山留め壁に磁石で設置することで、山留め壁の倒れを自動計測できる仕組みとなっている。


(山留め壁の倒れを時系列でグラフ表示)


取得したデータはクラウドに自動送信され、スマートフォンやPCからいつでも確認可能である。

片手で持ち運べて内蔵電池で数ヶ月の稼働が可能で、ケースに磁石が設置されており誰でも簡単に山留め壁に設置できる。

一定以上の倒れ(水平変位)を計測したらアラートメールを送信する機能も備えている。

導入事例では、近隣への被害を防ぐために導入した現場Aで「掘削(根切り)を行っている最中でも、山留め壁の変位を計測でき、安全に施工できた」との評価を得ている。

道路管理者からの要求に応えるために導入した現場Bでは「時系列の計測結果が自動で保存されるため、説明資料がすぐに作成できた」という効果が確認されている。

設置・計測にかかる作業の省力化を目的とした現場Cでは「従来は下げ振りでの管理だったが、山留めウォッチャーは磁石がついているため、誰でも簡単に設置でき、データはスマホがあればどこからでも確認できた」との声が寄せられている。






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デジコン編集部

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