NTTグループとメタウォーターが上下水道施設の保守点検業務自動化へ実証実験を開始。IoTとAIを活用

メタウォーター、NTT、NTT東日本、NTT-MEは、共同で2025年10月からIEEE802.11ahを活用した上下水道施設における場内ネットワーク環境の最適化、IoTとAIを活用した保守点検業務の自動化の実現に向けた実証実験を開始する。

宇都宮市清原水再生センターで2027年3月まで実証を実施

国内の上下水道事業は、自治体の財政難や技術者不足、施設の老朽化など、さまざまな問題を抱えている。

上下水道施設の運転・維持管理業務において、数百から数千にまで及ぶ機器や設備の保守・点検作業は、現場作業員の巡回、目視などにより行われており、五感や熟練の技術に頼る部分が多くを占めている。

NTTグループが提供する多様なネットワークラインアップとノウハウ、および現地の通信環境の構築で培ったエンジニアリング力と、メタウォーター独自の情報通信プラットフォーム「WBC」、および「オペレーションサポートセンター」を連携させることにより、保守点検業務の自動化の基盤となる、上下水道施設における最適な情報通信ネットワークの構築を目指す。


現場作業員が実施している機器や設備の確認から判断、記録に至る保守点検業務の一連のオペレーションを、情報通信ネットワークを基盤として、ネットワークカメラやIoTセンサーによるセンシング、また生成AIの活用により、人手を介すことなく成立させることができるソリューションの開発と検証を実施する。


また、AIが異常を検知した場合、現場作業員に警報を発報するとともに、メタウォーターのオペレーションサポートセンターへ通知され、ベテランスタッフからの必要な助言、指示によりプラントの安定運転をサポートする。

実証実験は宇都宮市上下水道局清原水再生センターにて、2025年10月1日から2027年3月まで実施される予定である。