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デジコン編集部 2025.12.1

川田テクノロジーズ、人と一緒に働く全身型ヒューマノイドロボットの開発を加速。25年以上の実績を活用

川田テクノロジーズは、25年以上にわたるヒューマノイドロボットの研究開発と社会実装で培った知見を活かし、工場や工事現場で「人と一緒に働く全身型ヒューマノイドロボット」の開発を加速する。

少子高齢化社会における労働力不足などの社会課題解決を目指し、自社グループの施設をフィールドテストの場として運用試験を開始した。

NEXTAGEシリーズ累計1,000例以上の導入実績


日本をはじめ多くの国々では、少子高齢化による労働力人口の減少、熟練技術者の不足、技術継承の困難化といった喫緊の社会課題に直面している。

川田テクノロジーズグループは、これらの課題解決に貢献するため、経済産業省「人間協調・共存型ロボットシステムの研究開発」プロジェクトへの参画をきっかけに、全身型ヒューマノイドロボット「HRPシリーズ」の開発を行ってきた。

その後、工場で人と共に働く上体型モデル「NEXTAGE」シリーズを2011年にリリースし、累計1,000例以上の導入実績を誇る。



近年、AIをはじめとする様々な技術の進化により、ヒューマノイドロボットは目覚ましい発展を遂げている。

しかし、実用的な「人と共に働く全身型ヒューマノイドロボット」の社会実装には、作業性の高いハードウェア、実用的で使いやすいシステム、多様な環境への対応など、依然として多くの課題が残されている。

5大学との共同研究を開始し技術課題解決へ



開発のポイントとして、まず先端ロボティクス研究者・研究機関との連携強化を図る。北海道大学、大阪大学、豊橋技術科学大学、香川大学、福井大学の各研究室との共同研究を開始した。

AIを用いた新しいアプローチと、これまでのモデルベースの考え方を組み合わせることで、実用的なヒューマノイドロボットに必要な技術課題の解決を目指す。

次に、現場で実用的に働くヒューマノイドロボットの開発を進める。

HRPシリーズで培ったハードウェアの実績とNEXTAGEの現場導入ノウハウを最大限に活用し、人の作業環境における既存ツールや多様な作業対象に柔軟に対応できるロボットの開発を開始した。



工事現場の不安定な足場でも移動でき、転倒しても壊れにくく、かつ実用的な作業性能を両立するヒューマノイドロボットの実現を目指す。

また、自社開発ロボットの内部システム刷新と現場運用試験を開始した。

過去に開発したヒューマノイドロボット「HRP-2」の内部システムを刷新し、川田建設の機材センターにて運用試験を開始した。

センサー、カメラ、バッテリー、通信システムの入れ替え、GPU導入、OS・ソフトウェアの更新により、最新のAI×ロボット研究成果を導入・評価する環境を構築している。

今後は屋内施設である機材センターにおいて、橋梁架設のための再利用部品の分類、整理、搬送といった、専用機での自動化には見合わない量のタスクをこなせる汎用ロボットを目指す。



参考・画像元:川田テクノロジーズプレスリリースより





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