ティアフォー・コマツ・EARTHBRAIN。建設機械自動運転技術で協業開始

ティアフォーは、コマツおよびコマツ子会社のEARTHBRAINと、建設機械の自動運転技術の実用化に向けた協業を開始した。

3社は日本の土木・採石現場向けにアーティキュレートダンプトラックとリジッドダンプトラックの自動運転化を進め、2027年度までに自動運転システムの実用化を目指す。

オープンソース自動運転技術で建設現場の無人化実現

コマツとEARTHBRAINは、ソリューションパートナーとして建設現場の無人化施工実現を目指し、建設機械の自動化・遠隔操作化の技術開発に取り組んでいる。

ティアフォーは自動運転用オープンソースソフトウェア「Autoware」の開発を主導しており、オンロード車両の自動運転技術実績が評価され今回の協業に至った。

本協業では、ティアフォーの自動運転技術、コマツの建設機械車両技術、EARTHBRAINのデジタル技術を活用した建設現場施工管理という3社の強みを融合する。



建設機械向けの自動運転システムと管制システムを開発することで、自動運転技術の実用化を目指す方針である。

ティアフォーはコマツと自動運転システムを開発し、現場オペレーションとの連携や実装を担当する。

EARTHBRAINは管制システムの開発を担当する。

協業で実現を目指す顧客価値として、土木・採石現場で稼働するダンプトラックの自動運転化により省人化を図り、建設現場の労働力不足解消に貢献する。

管制システムと自動運転車両の連携により、状況に応じた最適ルートの選定・走行が可能となり、安定した自動運転制御と相まって運搬作業効率の飛躍的向上を図る。

燃料消費も最適化されるため環境負荷を低減するとともに、無人稼働により安全性も向上し、労働環境改善にも貢献する。

自動運転化の対象機種は、まずアーティキュレートダンプトラック「HM400」（最大積載量40トン）およびリジッドダンプトラック「HD785」（最大積載量93.9トン）から取り組みを開始する。

その他の機種への展開を視野に入れ、技術開発を進める計画である。

本ソリューションは、製鉄やプラントなどのさまざまな現場への導入はもちろん、将来的には海外現場への市場展開も見据えている。