空飛ぶ車「ASKA A5」がJR東日本と連携。高輪ゲートウェイシティで実物3分の1模型と飛行テスト映像を公開

米国カリフォルニア州に本社を置くASKAは、陸空両用の空飛ぶ車「ASKA A5」をJR東日本と連携し、3月27日に開業する「TAKANAWA GATEWAY CITY」で展示すると発表した。

航続距離400kmの4人乗り垂直離着陸機で2028年の商用化を目指す次世代モビリティ

展示されるのは「ASKA A5」の実物の3分の1サイズの模型と、試作第1号機による実際の飛行・走行テストの映像だ。


ASKA A5は、4人乗り（パイロット1名、乗客3名）の空飛ぶ車で、6つのプロペラによる垂直離着陸機能と、小型飛行機のような前方飛行モードを兼ね備えている。

翼を格納するとSUV程の大きさの車両となり、公道走行も可能な設計となっている。

既存のインフラを活用し、充電や駐車が容易なため、最小限の設備投資で環境に優しく迅速な移動を実現するという。


ASKA A5の飛行性能は航続距離約400km、最高飛行速度は時速約240kmに達する。

動力源はプラグインハイブリッド方式を採用し、バッテリーとガソリンエンジン（レンジエクステンダー）を搭載して飛行中も充電できる仕組みだ。

すでに試作第一号機は米国連邦航空局(FAA)による特別耐空証明を取得しており、500回以上の飛行テストを実施して垂直離着陸や空中停止飛行（ホバリング）の安定性が確認されている。

また、米国自動車管理局（DMV）よりナンバープレートを取得し、公道走行テストも実施中とのことだ。

ASKAは現在、米国FAAの型式証明取得手続きを進めており、2028年の商用化を目指している。

ASKA A5の販売価格は78万9000ドル（約1億2000万円）で、すでに個人・企業・医療関係団体などから多数の予約を獲得しているという。

JR東日本との連携により、両社は空飛ぶ車の社会実装に向けた可能性を探りながら、次世代モビリティを活用した持続可能な都市開発や観光サービスの実現を目指している。

空飛ぶ車の技術は観光用途だけでなく、災害時の緊急輸送や過疎地域の交通手段としても活用でき、地方創生にも貢献する可能性があるとされている。