三井住友建設がAIによる樹木診断システムを開発。茨城県で実証実験開始。全国で年間5,200本の倒木事故防止へ

三井住友建設は、AIを活用した樹木診断システム「tree AI」の開発に着手し、茨城県との覚書締結により実証実験を開始した。

国土交通省の調査によると、全国で1日平均14本の街路樹の倒木が確認されており、時に人命に関わる事故も発生している。

樹木医などの専門家不足により十分な管理体制が維持できない現状を受け、同社はAIによる画像解析で初期診断を自動化する方針である。

デジタル管理台帳で履歴を可視化。専門家は精密診断に特化

システムではカメラで撮影した画像をAIが解析し、危険木を自動的にスクリーニングする。

危険と判定された樹木のみを樹木医が精密診断することで、限られた予算と人員で効率的な管理を実現する。


位置情報や過去の診断・手入れ履歴をデジタル管理台帳でリアルタイムに記録し、正確なデータに基づく管理計画の立案が可能となる。

茨城県内の街路樹を対象とした実証実験では、AIの診断結果と専門家による目視診断を比較し、システムの精度と有効性を検証する。