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デジコン編集部 2024.9.20

ONESTRUCTIONとAutodesk、openBIM®普及に向けて戦略的提携 - 建設DXの新時代幕開けへ

建設テックスタートアップのONESTRUCTIONと世界的ソフトウェア大手Autodeskが、openBIM®の普及に向けた戦略的提携を結んだ。

この提携は、日本のスタートアップ企業とAutodeskとの初の戦略的提携であり、グローバルな建設業界におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)を加速させる画期的な動きとして注目を集めている。

openBIM®がもたらす建設業界の革新


openBIM®は、建設業界における情報の相互運用性と協調を促進する国際標準として注目されている。この技術は、異なるソフトウェア間でのデータ交換を可能にし、建設プロジェクトの効率化とコスト削減を実現する潜在力を秘めている。

ONESTRUCTIONの西岡大穂CEOは、「この提携は、BIMを通じて世界中の建設現場の課題解決を実現していくための大きな一歩だ」と語る。同社は、openBIM®技術の開発と普及において先駆的な役割を果たしてきた実績を持つ。

一方、AutodeskのAEC Design Strategy Vice PresidentであるDan Lohmyer氏は、「シームレスなエンドツーエンドのワークフローを実現するためのopenBIM®を強力に推進している」と述べ、この提携への期待を表明した。

戦略的提携がもたらす可能性


この提携により、両社は以下の分野での協力を進めていく

  •  openBIM®に関するマーケティングと普及活動
  •  openBIM®対応ソフトウェアの共同開発
  •  openBIM®の技術標準とルール作りへの貢献
  •  国際サミットでの共同プレゼンテーション
  •  buildingSMART Internationalでの国際協調活動

これらの取り組みを通じて、両社はopenBIM®の社会実装を加速させ、建設業界が直面する様々な課題解決に貢献することを目指している。

(openBIM®ワークフローに応じた、Autodesk製品とONESTRUCTIONのソリューションパッケージ「OpenAEC」のコラボレーションイメージ)

建設業界が抱える課題とopenBIM®の可能性


建設業界は現在、労働力不足、生産性の低さ、新技術導入の遅れなど、多くの課題に直面している。openBIM®の普及は、これらの課題に対する有効な解決策となる可能性を秘めている。

特に、データの相互運用性向上により、異なるシステム間でのシームレスな情報共有が可能となり、プロジェクト管理の効率化やコスト削減につながると期待されている。また、標準化されたデータ形式の採用により、長期的な建築データの保存と活用も容易になる。

日本の建設テック企業の台頭


ONESTRUCTIONとAutodeskの提携は、日本の建設テック企業がグローバル市場で存在感を増していることの表れでもある。ONESTRUCTIONのような先進的なスタートアップが、世界的な大手企業と対等に渡り合い、業界標準の形成に関与していく姿勢は、日本の建設業界全体にとっても大きな励みとなるだろう。

この戦略的提携により、openBIM®技術の開発とグローバルでの普及が加速することが期待される。両社の強みを生かした協業は、建設業界のデジタル化を推進し、より効率的で持続可能な建設プロセスの実現に寄与するだろう。


参考・画像元:ONESTRUCTION株式会社プレスリリース
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デジコン編集部

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