コラム・特集
デジコン編集部 2026.6.5
測量アプリの現在地 〜 現場で使える?最新事例を紹介【連載記事】

高精度スマホ測量「Geo Scan」vs 「トータルステーション&ドローン」〜 起工測量でスピードと精度が凄いのはどっち!? 〜【新人社員 VS ベテラン技術者ガチンコ対決!】《 前編 》

CONTENTS
  1. Geo Scan導入に至った中川建設のいくつかの課題
  2. 第1対決:前半 / 起工測量と土量計算 Geo Scan VSトータルステーション(TS)
    1. 新入社員 + Geo Scan
    2. ベテランチーム + トータルステーション(TS)
  3. 第1対決:後半 / 広範囲の起工測量  Geo Scan VSドローン(UAV)
    1. 新入社員 + Geo Scan
    2. ベテランチーム +ドローン
建設業界で大手から中小企業まで導入が進む、高精度スマホ測量OPTiM Geo Scan(以下、Geo Scan)」。

Geo Scanは、現場経験のない新人社員でも、本当に簡単に使えて即戦力になれるのか?

この事実を検証するため、オプティムのGeo Scan事業責任者 坂田氏が、北海道で公共工事を手がける中川建設を直撃した。

「中川建設」は、北海道の旭川を拠点に、官公庁の工事の施工を手がける老舗建設企業だ。

ICTi-Construction)に取り組んで7年目となる同社では、施工のスピードと精度をさらに高めるため、高精度スマホ測量Geo Scanを導入した。

今回は、同社の新人社員とベテラン技術者が、Geo Scanと従来のトータルステーション(TS)&ドローンUAV)で測量対決を実施。

作業効率や精度が高いのは従来の測量手法か?それともGeo Scanか?本記事では、Youtube動画の模様を紹介していく。

この「前編」動画では、起工測量に挑戦する。

Geo Scan導入に至った中川建設のいくつかの課題


まず対決の前に、Geo Scan導入の背景について、中川建設 DX事業部 部長の斎藤氏はこう説明してくれた。


これまでICTを活用して、スピーディに仕事ができてきましたが、もう少し早く仕事ができないかと。

TSや地上型レーザースキャナーでは、大きな機材を運んだり山間地帯を移動するのが大変だったりするので、もっと簡単にできる方法がないかと模索していました。


あと、社員教育にも時間がかかるので、その教育時間も縮めていきたい。

他のスマホ測量アプリも使ったことはありますが、制約が多いんですよね…。

他のスマホ測量アプリは、スマホで点群を取得するときに「一定の高さとスピードでゆっくり歩いてください」という注意書きがあるんですけど、それでは業務は全然、楽にならない…。

加えて、精度も担保されないので、施工管理や検査にはなかなか使えないという印象でした。


さらにネックなのが、他のスマホ測量アプリは、標定の設置だったり、データの後処理も必要なんですよ…。

つまり、他のスマホ測量では「データ取得の部分だけ」しかできないので、結局、作業効率もあまり上がらないんですよね。

でも、Geo Scanはわざわざ事前に標定の設置をしなくていいし、点群データもスマホ上で処理できるので、測量プロセスの一連が、iPhoneで完結できますから、良いですよね。


さらに、Geo Scanは、高性能のGNSSレシーバーを使いますから、Fixしにくいと言われる山間部エリアでも、問題なく活用することができるのも大きいです。


もうひとつの理由として、私たちの業務は、最終的に出来形を納品するというのが大前提になります。

その点においても、Geo Scan国交省の出来形の要領にも準拠していますので、安心して活用することができるなと、考えました。


誰でも簡単に、日々の業務や検査で、安心して使えるというのが、中川建設がGeo Scanを導入した決め手になったようだ。


第1対決:前半 / 起工測量と土量計算 Geo Scan VSトータルステーション(TS)


今回、測量対決に挑戦する新入社員は、中川建設に入社2年目の女性社員。建設ディレクターをしている斉藤さんだ。測量業務は未経験

迎え撃つベテラン社員チームは、測量経験が豊富な加藤さん(測量士補)と荒屋敷さんの2人。



《 測量対決ルール 》

  • 新人社員の斎藤さん(測量未経験)は、高精度スマホ測量Geo Scanを使用
  • ベテラン2人は、トータルステーションとドローンを使用

《 測量対決の目的 》

「従来(TSやUAV)の測量方法」と「Geo Scan」ではどちらが、より早く高精度に業務ができるのか?また、測量未経験の社員でもGeo Scanがあれば測量ベテラン社員と同じクオリティの業務ができるのか?を検証する



第1対決(前半)は、工事前に現場の地形や高さを正確に把握する「起工測量」だ。短時間で高精度な起工測量ができたチームの勝利となる。


新入社員 + Geo Scan


まずは、測量未経験の新人社員斎藤さんのターン。

Geo Scanは初めての使用だったが、約10分でレクチャーが完了


一人でスマホをかざして対象をどんどんスキャンし、点群データを取得していく。

GNSSレシーバーを用いて、アプリ上のボタンを押すと標定作業が終了し、ズレのない現場の座標系でデータを取得できる。


事前準備は必要なく、スマホをかざしてポチポチ押していくだけで、11箇所くらいの標定の座標が取れていた。

結果、新入社員斎藤さんの記録は3分44秒!


事前準備も座標取得などの後処理もスキャンと同時進行で行えるため手間がなく、一人でスマホでスキャンするだけであっという間に測量が完了してしまった。


ベテランチーム + トータルステーション(TS)


次は、ベテラン技術者たちのターン。

二人はスチールテープを持って、約5メートルラウンドで法線を取っていく。


次に器械(トータルステーション)を用いて後方交会法を用いて、器械を設置していく。

ただ、後方交会法をはじめたものの一断面も取れないまま、3分44秒が経過。新入社員の時間をオーバーしてしまった…



さらにOPTiM坂田氏は、新入社員斎藤さんが取得したデータで「切盛土の計算もできる」とGeo Scanの別の使い方も紹介してくれた。



「切盛土の計算」機能の紹介を受けて、中川建設 DX事業部 部長の斎藤氏も次のように感想を述べた。

この掘削形状で土量計算できるのはすごいですね。

私たちは普段、横断をとって実際にこれを図面にしないといけない。

例えば地盤からの切土の量を出すのに、平均断面法で土量を出す。

だから事務所に持って帰ってPC作業があるけれど、Geo Scanはそれが全くいらないですね

そして、オプティム坂田氏も、齋藤氏のコメントを受けて、次のように応じた。

Geo Scanはスマホが事務所になっている感覚ですよね。事務所が胸ポケットに入ってる。

計測した結果から、数量把握したり、出来高の帳票を作ったり、断面図を作ったり。

内業も、その場で終わる。

事務所に帰ってから、もう一手間やらないといけない残業もなくなるんです。

(OPTiM 坂田氏)

《 結果発表!!!! 》

Geo Scanを活用した新入社員の圧倒的勝利!!

しかも、起工測量がスピーディーにできただけでない。Geo Scanの切盛土計算アプリで、舗装・法面工などの数量・面積の計算も完結。アウトプットまで先にできていた。


第1対決:後半 / 広範囲の起工測量  Geo Scan VSドローン(UAV)


次は一般的な土木現場を想定し、約8000㎡という先ほどの対決よりも広範囲の起工測量に挑戦していく。



新入社員、ベテランチームが同時に測量をスタートした。

新入社員 + Geo Scan


新入社員はGeo Scanでいきなりスキャンを開始。前回同様、歩きながらスピーディーにどんどんスキャンしていく。

ちなみに、他社の測量アプリの場合だと、スピーディにスキャンをしすぎると、位置情報がズレる心配があるが、Geo Scanは片手にGNSSレシーバーを持ち、位置情報を正確に補正しながらデータを取得していくので、座標がズレる心配もないのだ。


新入社員は操作に迷うことなく、広範囲の測量を20分15秒で完了!

ベテランチーム +ドローン


一方、ベテランチームはドローン(UAV)を使って測量していく。

ドローンを飛ばすまでに「マーカーの設置」→「標定点を取得」という工程を踏まなければならない。


強風でドローンを飛ばせるかも不安な中、準備を進めていく。

まずはマーカーを設置し標定の準備をスタート。

この現場だと検証点が4つほど必要で、マッピングさせるための計測も行わないといけない。


数点から標定点を置いたところに計測をかけて標定準備を行う。

新入社員がGeo Scanで作業を完了させた頃、ベテランチームは「標定点の設置」までしか終わっていなかった…。


もちろんGeo Scanでは、スピードだけでなく業務のクオリティとしても問題なく、高精度のデータを取得することができた。



《 結果発表!!!! 》

Geo Scanを活用した新入社員の圧倒的勝利!!

Geo Scan で、8000㎡ある広い現場でも、出来形検査に使える高精度で測量ができた!


前半戦では、測量未経験の新入社員が、経験豊富なベテランを打ち破るという展開に!

しかし、ベテランもこのままで負けてはいられない!!いよいよ本気を出すか?!

第2対決(砕石均市の面積計算)、第3対決(位置出し)では一体どんなドラマが待ち受けているのか。後編ではさらに熱い戦いをお届けしていく。


本記事の動画はこちら


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