行政・政策
デジコン編集部 2025.3.18

国交省発注工事で低炭素型コンクリートの活用が全国に拡大。CO2排出量を約50%削減

国土交通省は公共工事におけるカーボンニュートラル実現に向けて、低炭素型コンクリートの活用が全国的に拡大していると発表した。

高炉スラグ微粉末活用で建設段階のCO2排出量を大幅削減


インフラ分野においては、ライフサイクル全体の観点から、供用・管理段階での省エネ化だけでなく、建設施工段階における脱炭素化の取組強化が必要とされている。

国土交通省では「国土交通省環境行動計画」(令和3年12月27日策定)や「脱炭素成長型経済構造移行推進戦略」(令和5年7月28日閣議決定)に基づき、CO2削減効果のある低炭素型コンクリートの現場導入を試行的に進めている。

低炭素型コンクリートとは、ポルトランドセメントの置換率が55%以上のもの、またはこれと同等以上のCO2排出削減効果があるものを指す。

セメントの55%を置換したコンクリートは、製造時のCO2排出量を約50%削減できる環境配慮型の建設材料である。




試行実績では、ほとんどが高炉スラグ微粉末を活用したプレキャスト製品となっており、広範な地域への普及が進んでいる。

注目すべき点として、半数近くの事例ではCO2排出削減に要する費用が市場価格(3,000円/t-CO2)未満で実現されており、経済性と環境性能の両立が図られている。

この取り組みにより、公共工事における脱炭素化の加速とともに、民間工事への波及効果も期待されている。



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デジコン編集部

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