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デジコン編集部 2025.6.9

Momo、「バイタルPalette」に心拍・血圧異常の自動検知・警告機能を追加。6月施行熱中症対策強化(罰則付き)対応

Momoは、作業員の安全管理ソリューション「バイタルPalette」に、心拍数および血圧の異常をリアルタイムで検知し、管理者に即時メールで通知する新機能を追加し、提供開始したと発表した。

2025年6月1日より施行される厚生労働省の「職場における熱中症対策の強化(罰則付き)」への対応を支援し、建設現場をはじめとする高温多湿環境下での作業員の健康リスク低減に貢献する。

従来の見回り・自己申告では熱中症兆候の早期発見困難。ウェアラブルデバイス活用で心拍数作業負荷・血圧脱水症状を数値化し遠隔監視実現


近年の気候変動による猛暑日の増加は、屋外や高温環境で働く作業員の熱中症リスクを著しく高めている。

この状況を受けて、厚生労働省は2025年6月1日より、事業者に対してより具体的な熱中症対策を義務付け、違反した場合の罰則も設ける「職場における熱中症対策の強化」を施行する。

この法改正により、企業には熱中症リスクのある作業員を「見つけ」、その状態を「判断し」、適切な「対応をとる」という一連の対策が求められるようになった。しかし、従来の見回りや作業員の自己申告だけでは、熱中症の兆候を早期に「見つけ」、正確に「判断する」ことが難しく、健康被害が発生してしまうケースも少なくなかった。

そのため、企業には作業員の安全と健康を守るための、より実効性のある対策と客観的なデータに基づいた管理体制の構築が喫緊の課題となっている。罰則付きの法的義務化により、企業の安全配慮義務はこれまで以上に厳格化され、科学的根拠に基づく対策の導入が必要不可欠となっている。

「バイタルPalette」では、従来より作業員の体温異常を検知し、管理者にメールで警告する機能を提供してきた。今回追加された新機能は、作業員が装着するウェアラブルデバイスから得られるバイタルデータを活用する高度なシステムである。

同社は、臨床研究論文に基づく独自のアルゴリズムを開発し、新たに心拍数の計測・計算による作業負荷の数値化と、血圧の計測・計算による熱中症に伴う脱水症状の数値化という2つの機能を実装した。これらの科学的アプローチにより、従来の主観的判断では困難だった客観的な健康状態評価が可能となる。


心拍数の計測・計算による作業負荷の数値化機能では、個々の作業員の基準値からの逸脱を検知し、過度な身体負荷による熱中症リスクを早期に発見する。

作業強度や環境温度に応じた心拍数の変動パターンを分析することで、熱中症の前兆段階での警告が可能となっている。

血圧の計測・計算による熱中症に伴う脱水症状の数値化機能では、体液バランスの変化を血圧データから推定し、脱水進行による循環器系への影響を定量的に評価する。この機能により、目視では確認困難な体内の水分バランス異常を客観的データとして把握できる。

これらの機能により、個々の作業員の状態に応じた高精度な検知を実現し、心拍数や血圧における異常の兆候を遠隔で捉えることができる。

従来の体温測定のみでは捉えきれない多角的な生体情報の監視により、熱中症リスクの総合的な評価が可能となっている。

異常の兆候が見られた際には、即座に管理者へメールで警告通知を行うシステムが構築されている。

この検知システムとメール警報機能により、今回の法律改正で求められる熱中症リスクの「見つける」「判断する」という重要なプロセスを支援する。

誤報を低減しつつ、重大な健康リスクの早期発見をサポートする設計により、一人の管理者でも複数人の作業員の健康状態の異変を遠隔から迅速に把握。

この効率的な監視体制により、休憩指示や医療機関への連携など、適切な初期対応をとることが可能になる。







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デジコン編集部

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