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デジコン編集部 2023.5.15

ドローン基地2種での「遠隔巡視」の実証実験。センシンロボティクスと東北電力ネットワーク

センシンロボティクスは、東北電力ネットワークと共同で、ドローン自動操縦の研究の一貫として、屋内外における無線中継所の遠隔巡視業務の実証実験を行った。

山頂部のマイクロ波無線中継所では自然災害による倒木や冬期間の積雪により車両が通行できなくなるリスクがあり、設備の異常時には通信センターの所員や協力会社の社員が徒歩で向かい、無線中継所の設備や配電線巡視路の状況を確認することがある。

(実証を行った高館無線中継所)

このため、本研究では山頂のマイクロ波無線中継所に設置したドローン基地からドローンが自動で離発着を行い、ドローンの自動飛行により現地へ向かわずとも遠隔で無線鉄塔やアンテナ、無線中継所構内の設備や配電線巡視路などを確認する方法を調査・検討し、設備保守業務の安全性向上や効率化に寄与するための研究を実施した。

本実証実験では、ドローン(Skydio2+)およびドローン基地『Skydio Dock』を使った自動飛行ルートの作成およびクラウドプラットフォームを経由した自律飛行を行った。


(巡視路の遠隔監視)

Skydio機は、Visual-SLAMという技術を搭載し、GNSS(全球測位衛星システム)の電波が届かない屋内でも自己位置推定を行うことができるため、障害物をAI処理しながら自動回避して飛行することができる。また、遠隔地からでも離陸ボタンを押すだけで自律飛行が可能だ。

屋内においては、通信センターから遠隔での屋内設備の監視を実施。通信機械室、電源室、それぞれ問題なく自律飛行を行い、設備巡視に適した画像データ取得した。

屋外においては、無線中継所内の無線鉄塔に設置されたパラボラアンテナおよび導波管の巡視を実施。

Wi-Fi環境を構築し、塔頂となる60m上空まで飛行させて、屋外の無線鉄塔の巡視用の画像データ取得に成功した。

屋内外設備(通信機械室、電源室、無線鉄塔)の飛行ルートをシームレスに自律飛行を行い、遠隔からの屋外/屋内飛行を行うことができた。




参考・画像元:センシンロボティクスプレスリリース
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デジコン編集部

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