ニュース
デジコン編集部 2025.10.6

東急建設とフジタが自動搬送ロボット用「水替えアタッチメント」を共同開発。作業効率は人力と同等の100㎡/hを実現

東急建設とフジタは共同で、施工現場で使用されている自動搬送ロボットに水たまり除去である水替え作業機能を付与できる「水替えアタッチメント」を開発したと発表した。

物流倉庫の新築現場で実証実験を実施し、人力とほぼ同等の作業効率を確認した。

150リットルの大型タンクで排水場所から離れた場所でも稼働可能


現在、建設業では人手不足の深刻化に対応するため、現場での省人化・省力化が進められており、その取り組みの一つに、自動搬送ロボットによる建設資材搬送の自動化が挙げられる。

一方、自動搬送ロボットは、物を運ぶという作業にのみ特化しているため、適用範囲が狭く、多くのロボットは導入コストに対して十分なメリットが得られないことが課題となっている。

そこで、東急建設とフジタは、自動搬送ロボットの導入による投資対効果の向上と建設現場の生産性向上を目的とし、自動搬送ロボットに簡単に搭載可能な多機能化アタッチメントの共同開発に取り組んでいる。

建設現場の生産性は天候の影響を受けやすく、特に雨水による床の浸水によって多くの作業の妨げとなっていた。



そこで、自動搬送ロボットを活用した水替え作業の自動化を最初の取り組みとして設定し、これを実現可能とする水替えアタッチメントを開発した。

水替えアタッチメントの特徴として、吸込口からバキュームにより床面の水を吸い上げる。

一般の排水ポンプでは除去が難しい微量の水たまりにも適用が可能である。

タンクの貯留量は150リットルと大型のため、排水場所から離れた場所でも稼働できる。

《各社のロボットでの搬送作業と水替え作業の様子(東急建設〈上〉、フジタ〈下〉)》


自動搬送ロボットへの搭載は簡易にでき、水替え作業の自動化が可能である。

また、簡易な接点信号で送受信するため、さまざまな自動搬送ロボットとも連携できる。

作業効率については、物流倉庫の新築現場で行った実証実験では、床面積750平方メートルの水替え作業を自動化し、作業効率は、100平方メートル毎時という結果だった。

従来の人力による1人あたりの作業効率96平方メートル毎時と比較して、ほぼ同等の作業効率であることを確認した。





印刷ページを表示
WRITTEN by

デジコン編集部

建設土木のICT化の情報を日々キャッチして、わかりやすく伝えていきます。

建設土木の未来を
ICTで変えるメディア

会員登録

会員登録していただくと、最新記事を案内するメールマガジンが購読できるほか、会員限定コンテンツの閲覧が可能です。是非ご登録ください。