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デジコン編集部 2025.8.25

竹中工務店がテクトム開発のAI設計ソリューション「Tektome KnowledgeBuilder」を導入。過去図面の自動構造化で設計業務の生産性向上を推進

テクトムは、自社が開発・提供する建築設計AIソリューション「Tektome KnowledgeBuilder」が竹中工務店に導入されたと発表した。

過去の設計資産を有効活用し、設計者の業務負荷を軽減することで、より創造的な業務に集中できる環境を整備する取り組みの一環として採用された。

数十万ページの図面データから自然言語で瞬時にアクセス可能


竹中工務店では技能労働者の不足やデジタル化の進展といった環境変化に対応するため、「働き方改革」と「建築生産プロセスの改革」を並行して推進している。

過去の図面は主にデジタルデータとして保管されているものの、必要な情報に迅速にアクセスすることが困難なケースが多く見受けられた。

実務上は数十万ページに及ぶ図面データから特定の情報を目視で探したり、参考情報を人づてに確認したりする必要があり、過去のノウハウを設計業務に十分に活かしきれない状況が続いていた。


「Tektome KnowledgeBuilder」は、図面や議事録などの多様なフォーマットの情報を、建築士や設計者が自然言語で指示するだけで自動的に構造化し、重要な情報資産を分析・整理・データベース化することができるサービスである。

非エンジニアでも簡単に情報の構造化・蓄積を行えるようになり、過去のデータを有効なノウハウとして活用することで設計ミスの再発防止、不要な再設計の削減、新たなデザインの創出を支援する。

導入にあたっては竹中工務店で有志によるワーキンググループが複数立ち上げられ、現場のメンバーが主体となって竣工図データの構造化検証を行った。

3ヶ月という短期間の実証を経て、メンバー自身が活用目的に応じた抽出項目を設定し、要件に合致する過去の竣工図の検索や類似プロジェクトの参照、関連数値の一覧化など実務に直結した情報を容易に引き出せる環境が整った。

現在は多くの過去竣工図データを取り込み、検索軸の多様化や利便性の向上を図る取り組みが進められており、蓄積されたナレッジを現在のプロジェクトに横展開することで再設計の削減や品質向上に繋げる活動が活性化している。




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デジコン編集部

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