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デジコン編集部 2025.8.20

澤村が調査。中小建設企業人材危機調査で約9割が建設業を辞めたい経験ありと判明

澤村は中小建設企業の経営者501人と建設現場で働く中小建設企業の従業員507人を対象に「建設業の人材不足と離職理由」に関する調査を行った。

2025年問題が迫る中、経営者と従業員それぞれの本音から見えた離職の本当の理由を明らかにした。

人手不足の最大理由は3Kイメージ。経営者と従業員の給与認識に大きなギャップ


建設業界が人手不足である理由について、3K(きつい、汚い、危険)のイメージと答えた中小建設企業の経営者が53.7%、従業員が54.8%と、ともに50%以上を超える結果となった。

経営者と従業員が共通して、建設業界のそもそものイメージを改善することが人手不足改善への最重要課題と考えている。

両者ともに「給与や待遇が仕事内容に見合わない」「休みが取りづらい・労働時間が長い」といった待遇面への課題を上位に挙げた。


特に「給与や待遇が仕事内容に見合わない」という項目では、従業員の回答割合が最多の56.6%と経営者の回答を約10%も上回り、給与・待遇の改善を現場はより切実に捉えている。

「若手や未経験者への育成環境が整っていない」の項目では、経営者が26.6%、従業員が37.1%と最もギャップがみられた。

人手不足の前に、教育・受入れ体制自体の環境が整っていないという課題感を、現場の最前線で働く従業員はより重く捉えている。


現在人手不足解消のために行っている取り組みについて、経営者では「給与の引き上げ」が50.9%で最多となった。

自社の給与水準について経営者の約7割が従業員が納得して働き続けられる水準だと認識している一方、従業員の半数以上が「給与や待遇が仕事内容に見合わない」と回答した。

給与に関しては経営者と従業員の間に大きなギャップが生じている。

建設業を辞めたいと思ったことがあるかについて、約9割が「よくある」34.3%、「たまにある」51.3%と回答した。


大多数が「辞めたい」と思ったことがあると回答し、建設業における離職リスクの高さを如実に示している。

今後も働き続けたいと思える職場の条件について、「安定した給与・昇給制度がある」が60.2%で最多となった。


「労働時間や休日が柔軟に調整できる」54.2%、「福利厚生が充実している」37.1%、「快適で働きやすい環境(事務所・トイレ・休憩所など)」37.1%が続いた。





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