コラム・特集
デジコン編集部 2024.3.7

土木現場の重労働から解放する!「電動一輪車」で重量物の運搬業務をラク&スムーズに!日本道路とCuboRexがタッグ

CuboRexは、2023年1月24日、日本道路と共同で、建設現場の運搬作業の効率化を実証する共同実験を実施した。

日本道路では現在、「”技術の日本道路”の永続的な進化の実現」をコンセプトとした研究開発のための複合施設「土浦テクノBASE」を整備している。

今回は施設内の工事現場を模したフィールドで、CuboRexが開発する「一輪車電動化キット E-cat kit2」のテストが行われた。

建設業界の就業人口は年々減少し高齢化が進んでいることは、土木・建設業界に従事しているいないにかかわらずご存知の方も多いだろう。

現在60歳以上の技能者が全体の約1/4を占めており、10年後にはその大半が引退すると見込まれている。

現場の急速な高齢化と若者離れが深刻化する中、人材の有効活用と現場の生産性向上のためのDX推進が急がれている。

日本道路でもかねてより人手不足の課題を抱えており、実験フィールドを整備し省力化・省人化のための作業の機械化やロボットの導入に積極的に取り組んでいた。

最重要課題は工期の短縮と掲げているが、その解決のためには現場の安全な効率化が鍵となる。

日本道路は、CuboRexの電動一輪車を利用することで、現場の更なる効率化につながるのではという狙いのもと、両社共同での実証実験が実現した。

実証では、電動一輪車と一般的な一輪車の使用における効率向上の程度を定量的に比較した。運搬作業にCuboRexの「一輪車電動化キットE-cat kti2」を利用した電動一輪車を使用。

セメント袋を載せた状態で30mの距離を運搬し電動一輪車と一般的な一輪車とを利用した際の登板に要する時間を比較した。評価方法は、電動一輪車の肉体的負担軽減効果を5段階で評価。加えて、実際の現場での使用感を作業員8名にヒアリングし、定性的な効果まで図った。



実証実験後、調査結果を集計。電動一輪車を使用した場合、運搬労力の負担が軽減され毎回ほぼ一定の時間で運ぶことが可能に

一方で手動の一輪車では回を重ねるごとに疲労が蓄積され、所要時間が長くなる傾向が観察された。結果として、75kgの荷物を運ぶ際、電動一輪車を使用することで作業時間を約30%短縮できたという定量的なデータが得られた。


さらに作業後の作業員8名のアンケート調査では、電動一輪車を使用した100%が「通常の一輪車に比べて疲労度が少ない」「作業効率の向上を感じた」「今後も使い続けたい」と回答。


担当者からは75kgの重量を載せていても一輪車のバランスを取ることが容易
であり、勾配のある道もスムーズに走行可能であったとの所感を得られた。

今回の実証実験を通じて、電動一輪車の導入が建設現場での作業効率向上と作業員の負担軽減に大きく貢献することが明らかになった。

この成果は、現場の「キツい」をロボティクスで軽減するというCuboRexのミッションを体現するものであり、日本道路をはじめとする建設業界と協力を深め、建設作業現場のDXを促進し、より安全で効率的な作業環境の実現を目指していくとした。





参考・画像元:CuboRexプレスリリース
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デジコン編集部

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