コラム・特集
デジコン編集部 2026.9.2

【CSPI 2026 現地レポート】過去最多606社・来場約6万2000人の国際建設・測量展で見た注目ブースを紹介!【9/2更新】

CONTENTS
  1. FLIGHTS SCANシリーズ( FLIGHTS )
  2. LiGrip O2(GreenValley International / アメリカ)
  3. アライオークション(荒井商事)
  4. Leica MultiMapper( ライカジオシステムズ )
  5. 新型油圧ブレーカ「FHBシリーズ」( 古河ロックドリル )
  6. 小型キャリア「MST30CT」(諸岡)
  7. 路面清掃車「ストリートスイーパー」( 豊和工業 )
  8. 建設機械用電動駆動システム(ナブテスコ)
  9. 図面管理・照査・技術継承をAIで一元化「CiviLink」(Malme)
  10. 自動3Dモデリングプラットフォーム「Framy」( DataLabs )
  11. ツース交換式「SPシリーズ」( タグチ工業 )
  12. 建設機械の自動化( DeepX )
  13. フォトグラメトリ・ソリューション( PIX4D )
  14. ボルトライン( シヤチハタ )
  15. Smart Helmet Plus( アドテック )
  16. 小旋回油圧ショベルECR355( ボルボ・グループ・ジャパン )
  17. フィジカルAIソリューションX1 Kit( Xpanner / アメリカ )
  18. 簡易3D マシンガイダンスシステム「Holfee3D」( 日本精機 )
  19. 超狭小空間点検ドローン「IBIS2」 / 建設施工進捗管理支援サービス( Liberaware )
    1. 測量支援型四つ足ロボット(トンネル用)「わんワン測量」( 西松建設 )
  20. 地図付き現場写真帳自動作成アプリ「PHOTONap」( mBiRS )
  21. 3Dデジタルツイン 「TRANCITY Nebula」( CalTa )
  22. BIM/CIMクラウド 「KOLC+」( コルク )
2026年6月17日(水)から20日(土)までの4日間、幕張メッセにて「第8回 国際 建設・測量CSPI 2026」が開催された。

建設・測量業界における国内最大級の専門展示会であり、最先端の技術や製品が一堂に会するこのイベントは、回を重ねるごとにその規模を拡大している。

今回のCSPI 2026は、まさに過去最大の盛り上がりを見せた大会となった。海外からの100社を含む合計606社が出展し、展示ブースは過去最多となる3,450小間にまで拡大。

展示面積は約60,000㎡に及び、展示ホール1〜8に加えて屋外展示場までを使った、圧倒的なスケールでの開催となった。

そして、4日間の来場者数は合計62,209名(前年57,362名)を記録し、こちらも過去最多を更新している。

会場では、各出展ブースで実際の製品に触れ、デモを体験できる場が設けられ、活発な商談が繰り広げられた。

建設・測量業界が抱える人手不足や業務効率化といった課題の解決に向けて、次世代を担う革新的な技術が数多く披露された本展。

数ある出展企業の中から、デジコン編集部が注目したブースをピックアップして紹介していく。

FLIGHTS SCANシリーズ( FLIGHTS )


公共測量に対応する高精度な三次元点群測量LiDARとして注目を集めていたのが、FLIGHTS社の「FLIGHTS SCANシリーズ」だ。

同シリーズは、UAVドローン)搭載型の「FLIGHTS SCAN」と、ハンドヘルド型レーザースキャナー「FLIGHTS SCAN Handy」の2タイプを展開している。


「FLIGHTS SCAN」は、ドローンに搭載して広域計測を可能にする三次元点群測量LiDARだ。

森林や山間部、河川、道路といった広域エリアを効率的に計測でき、レーザー計測によって植生下の地形取得にも対応する。短時間で広範囲の高密度点群データを取得できる点が大きな特長だ。

さらに、地形追従飛行計画作成Webサービス「FLIGHTS PLAN」、点群作成ソフト「FLIGHTS POINT」、成果品作成Webサービス「FLIGHTS DOCS」を組み合わせたトータルソリューション「FLIGHTS SCAN Suite」として展開している。
(画像元:FLIGHT SCAN WEBサイトより引用)

従来の測量手法では多くの時間と人手を要していた地形取得作業について、大幅な工数削減が期待できる。

一方の「FLIGHTS SCAN Handy」は、SLAM自己位置推定と地図作成を同時に行う技術)を活用したハンドヘルド型レーザースキャナーだ。


歩行しながら計測することで、橋梁下部やトンネル内部、建設現場、屋内空間など、ドローンの飛行が難しい環境でも高密度な3次元点群データを取得できる。

GPSが利用できない環境でも自己位置推定によって計測でき、構造物や空間を短時間で高精度に記録することが可能だ。

《 デジコン編集部注目ポイント 》

空のドローンと地上のハンディ、双方をワンブランドで揃えている点に注目。とくにHANDYはVisual SLAMの搭載で、GNSSの届かない地下やトンネルという“最後の死角”まで踏み込んだ。空と地上を一気通貫でカバーする発想が、現場の三次元化を地に足の着いたカタチで進めている。


LiGrip O2(GreenValley International / アメリカ)


あらゆる環境の正確なマッピングを目指すハードウェア・ソフトウェアを手がける、米カリフォルニアのGreenValley International社。同社のフラッグシップとなるハンドヘルド型LiDARが「LiGrip O2」だ。


最大の特徴は、LiDARセンサー、3台の12MPパノラマカメラ、2台のVisual SLAMカメラ、そしてGNSSアンテナを一体化したオールインワン設計にある。

測量グレードとされる高精度計測に対応し、最大640,000点/秒という高速スキャンレート、最大300mの計測レンジを備える。測位モードは、RTK-SLAM、PPK-SLAM、MLF-SLAM、SLAMの4種類に対応。


GNSSが届くか否か、あるいは特徴点が少ない環境かどうかといった現場条件に応じて、最適なモードを選べる。

とりわけ、3眼パノラマカメラによる全方位のカラー取得と、2台のVisual SLAMカメラによる安定した自己位置推定を組み合わせることで、トンネルや地下空間のような特徴点の乏しい環境でも高品質な点群取得を実現する点が強みだ。


さらに、ハンドヘルド運用にとどまらず、バックパック型、伸縮ポール型、車載型、UAV搭載型といった多様な構成にも対応するという。

取得データからは点群のほか、パノラマ画像、Gaussian Splattingデータ、MESHデータなど、多彩な成果物を生成できる。

《 デジコン編集部注目ポイント 》

注目は「4つの測位モード」を1台で切り替えられる点。RTKが使える開けた現場から、GNSSの届かないトンネル・地下まで、機材を持ち替えずに1台で対応できる。しかも空撮から車載まで載せ替え自在。“現場を選ばない万能性”を突き詰めた、まさにフラッグシップと呼ぶにふさわしい一台だ。


アライオークション(荒井商事)


乗用車から建設機械、農業機械、トラックまで、あらゆる商材を国内外へと繋いできた荒井商事が出展したのが、中古車・中古機械のBtoBオークションサービス「アライオークション」だ。


そのオークション規模は大きく、年間出品台数は約45万台、会員数は約35,000社にのぼる。


強みは、商材の幅広さにある。トラック・バス、建設機械、農業機械、フォークリフト、乗用車、オートバイに加え、架装品やトレーラ単体、エンジンや発電機といったパーツまでを網羅。

なかでも建設機械については、油圧ショベルから希少機まで、毎週開催のオークションを実施しているという。取引を支えるのが、中立の立場で行われる厳正な車両検査である。


独自の検査基準によって品質を担保し、情報の透明性を徹底することで、実会場でもオンラインでも安心して取引できる「クリーンな場」を維持している。

《 デジコン編集部注目ポイント 》

仙台から福岡まで全国に会場を展開し、どこからでもオンラインでセリに参加できる環境も整う。保有する建機・重機を売却したい、あるいは中古機械を仕入れたいという建設事業者にとって、有力な選択肢となるサービスといえるだろう。


Leica MultiMapper( ライカジオシステムズ )


ヘリコプターや固定翼機に搭載して空から広域を計測する、航空測量分野の新製品として登場したのが、ライカジオシステムズの「Leica MultiMapper」だ。

Hexagonグループの一員である同社が2026年2月に発表した、イメージング(撮像)とLiDARを1台に統合した、コンパクトなハイブリッド航空計測システム。


最大の特徴は、その可搬性にある。重量は25kg未満に抑えられており、持ち運び、輸送、機体への設置が容易だ。

あらゆるサイズのヘリコプターや軽量の固定翼機に適合するよう設計されており、パイロットのみでの運用を可能にすることで、運用の複雑さを軽減する。


その軽量設計により、機材の展開から飛行、撤収までを1日のうちに完了できるため、到達が難しい遠隔地や、厳しい環境下のミッションにも迅速に対応できる。

性能面では、直下視(ナディア)と斜め(オブリーク)の両方をとらえるマルチビューカメラと、高密度のLiDARを単一のプラットフォームに統合。これにより、画像とLiDARデータを同時に取得できるという。


都市モデリングやコリドー(線状インフラ)マッピングから、インフラ点検、災害後の状況評価まで、幅広い用途にシームレスに対応する。

さらに、タブレットベースの新アプリ「Leica AirPro FIELD」により、飛行中のセンサー制御やミッション設定の管理、飛行パラメータの確認が可能となっている。

計画から成果品の納品までを一貫して支える、洗練されたワークフローが用意されている点も心強い。

《 デジコン編集部注目ポイント 》

注目は「25kg未満・パイロットのみで運用可能」という思い切った軽量化だ。従来の航空測量は大掛かりな機材と体制を要したが、朝に展開して日没前に撤収できる機動力は、災害後の緊急調査で真価を発揮する。画像とLiDARを同時取得できる汎用性も併せ、空からのマッピングの敷居を確実に下げる一台だ。


新型油圧ブレーカ「FHBシリーズ」( 古河ロックドリル )


岩盤の掘削やコンクリートの破砕に使われる油圧ショベル用アタッチメント、油圧ブレーカ。

そのフルモデルチェンジ機として展示されていたのが、古河ロックドリルの新型油圧ブレーカ「FHBシリーズ」だ。


同社の油圧ブレーカは、約13年ぶりとなるフルモデルチェンジを迎えた。会場では、12トン級ショベル用モデルから100トン級ショベル用の超大型モデルまで、超低騒音仕様を含む4種類のブラケットにて、7機種を揃えて展示。

技術面での目玉が、2つの新機構だ。ひとつは「QUICK SWITCH VALVE(QSV)」。打撃ストロークの調整を簡単に行える機構である。もうひとつが「SMART STROKE SYSTEM(SSS)」だ。




破砕物の硬さを検知して打撃ピストンのストロークを自動で最適化し、常に最適な打撃力を維持することで作業効率を向上させる。

あわせて、空打ちによる油圧ブレーカ本体へのダメージを軽減する機能も備える。さらに同社は、超大型ブレーカ「Fxj1070α」を超える超超大型のFHB油圧ブレーカを、参考出展した。

《 デジコン編集部注目ポイント 》

注目は、破砕物の硬さを自動検知してストロークを最適化するSSSだ。従来オペレーターの経験に頼っていた打撃力の調整を機械が担い、作業効率の向上と本体保護を両立する。


小型キャリア「MST30CT」(諸岡)


新登場の小型キャリアとして展示されていたのが、諸岡(MOROOKA)の「MST30CT」だ。


最大積載量3,000kgを誇るクローラキャリアで、旧モデルから車両寸法を見直したことにより、内法幅・全高・全幅のすべてを規制内に収め、3t積載トラックでの運搬を可能にした点が特徴となっている。これにより、輸送コストの低減につながるという。

新機構も充実している。ひとつは「回転式リバースシート」だ。シートの向きが180°回転することで、後退時の視界を簡単に確保でき、快適かつ安全に走行できる。


もうひとつが「最新式走行レバー」。電子制御式のジョイスティックで、向いている方向と常に同じ向きで操作でき、直感的な操作によってオペレータの負担を軽減する。

さらに、高機能バケット(荷箱)を搭載。荷箱は180°旋回させることができ、排土位置の調整が簡単に行える。隙間がない荷箱のため、水分を多く含む土砂でも確実な作業を可能にする。

主要諸元は、全長3,635mm、全幅1,765mm、全高2,355mm、運転質量2,900kg(TBD)、最高速度11.0km/h。エンジンはクボタV2403を搭載する。


《 デジコン編集部注目ポイント 》

注目は「3t積載トラックで運べる」ことにこだわった点。全長・全幅・全高すべてを規制内に収め、輸送コストを直接下げている。加えて、180°回転するリバースシートと直感的なジョイスティック操作で、後退の多いクローラキャリアの弱点を解消。現場の使い勝手を細部まで練り込んだ一台だ。 


路面清掃車「ストリートスイーパー」( 豊和工業 )


道路の清掃・維持に活躍する路面清掃車。そのフルモデルチェンジ機として展示され、来場者の注目を集めていたのが、豊和工業の「ストリートスイーパー」だ。

今回、約20年ぶりのフルモデルチェンジを受けたのは、湿式ブラシ式の主力2機種「HF95H形」と「HF85H形」である。


いずれもいすゞのシャシーをベースとし、HF95H形は9トン積み級、HF85H形は6トン積み級を採用する。2026年7月より販売が開始されており、価格はHF95H形が4,000万円、HF85H形が3,570万円(ともに税抜き)だ。

今回の全面改良のポイントは、操作性とメンテナンス性の向上にある。なかでも新設定されたのが、ブラシの作動状況を確認できるモニターだ。


路面清掃車の心臓部ともいえるブラシの状態を可視化することで、より確実な清掃作業をサポートする。

さらに、人気のオプション装備も継承されている。清掃ルートの作成・管理やメンテナンス時期の管理を行う「ICT機能」、車両後方の人を検知する「AIカメラ」、そのAIカメラに俯瞰映像を組み合わせた「AIサラウンドビューシステム」などが設定可能だ。

道路インフラの維持管理に欠かせない一台が、安全性と効率性を高めて生まれ変わった。



《 デジコン編集部注目ポイント 》

注目は、約20年ぶりの刷新で「ブラシの作動状況が見えるモニター」を新設定した点だ。清掃車の要でありながら死角になりがちだったブラシの状態を可視化する発想は、まさに現場目線。AIカメラやICT機能による安全・省力化も含め、道路維持という社会インフラを支える働きの進化を実感させる一台だった。


建設機械用電動駆動システム(ナブテスコ)


「うごかす、とめる。」というメッセージのもと、精密減速機をはじめとする幅広い機械制御技術を展開するナブテスコ。

同社が技術本部として、油圧機器メーカーのコムテスコと共同出展し、注目を集めたのが「建設機械用電動駆動システム」だ。

これは、油圧で駆動される建設機械をはじめとする作業機械を、電動化するためのソリューションである。


建設機械の電動化においては、ディーゼルエンジンを電動モーターに置き換える動きが主流となりつつある。

しかし、大きな力が求められる駆動部は依然として油圧駆動が中心であり、油圧はエネルギー効率が低いという課題を抱えていた。


ナブテスコの建設機械用電動駆動システムは、エンジン式油圧駆動方式と比較して約5倍の高効率化を実現するという。

油圧に匹敵する高出力密度を、独自技術によって達成している点が最大の特徴だ。


ブースでは、このシステムを搭載した、世界初の実用レベルとなるフル電動ショベルの映像も紹介された。



《 デジコン編集部注目ポイント 》

電動化の最大の壁は、大きな力を出す駆動部をどうするか。ここを精密減速機の技術で突破し、エンジン式油圧比で約5倍の高効率化を打ち出した意義は大きい。世界初の実用レベルとされるフル電動ショベルが、次世代建機の現実解を指し示している。


図面管理・照査・技術継承をAIで一元化「CiviLink」(Malme)


建設業界の技術継承問題の解決を目的に設立された、土木業界向けBIM/CIM建設DXサービスを手がけるMalme

同社が展示していたのが、図面管理・照査・技術継承をAIで一元化するSaaSサービス「CiviLink」だ。


建設コンサルタントやゼネコンの現場では、ベテランの大量退職や担い手不足、そして照査品質のばらつきが深刻化している。


「照査できる人が数人しかいない」「あの人が退職したら技術が消える」。そうした声に応えるべく開発されたのが、この土木・建設業界専用のプラットフォームである。

AIによる照査機能では、図面・計算書・仕様書をAIが自動で読み取り、ミスや不整合、基準違反をリアルタイムに検出する。

熟練技術者が長時間かけていた照査作業を短縮し、照査工数を最大60%削減するという。

しかも、使い続けるほど社内ルールに最適化され、精度が向上していく。照査を支えるのが、図面と指摘事項の管理機能である。


図面の一元管理とバージョン管理に加え、指摘事項をリアルタイムに記録・追跡することで、見落としや手戻りを防ぎ、照査の進捗をチーム全体で可視化する。

さらにCiviLinkは、図面そのものだけでなく、その背後にある「判断の経緯」も資産として残す。


会議や現場、口頭で散逸しがちな技術的判断をプロジェクトに紐づけてログ化し、「なぜこの設計にしたか」を組織に蓄積していく。

そして、こうして蓄積された熟練エンジニアの判断基準やノウハウを、AIが自動で構造化する。

若手がいつでも参照できる社内ナレッジベースとなることで、属人的なOJT依存から、再現性のある技術継承への転換を促すのだ。

照査の効率化にとどまらず、品質の均質化と若手の早期戦力化までを見据える。

《 デジコン編集部注目ポイント 》

「あの人が辞めたら技術が消える」という業界特有の不安に、技術継承ナレッジで応えたこと。照査・記録・継承を一気通貫でつなぐ設計は、担い手不足に直面する土木業界の現実解となり得る。


自動3Dモデリングプラットフォーム「Framy」( DataLabs )


点群や2D図面から、数分でBIM/CIMモデルを自動生成する。そんなクラウドサービス「Framy」を展示していたのが、DataLabsだ。


BIM/CIMのモデル作成には、これまで専門的な知識と手間のかかる作業が欠かせなかった。

しかしFramyは、その常識を覆している。点群データ、あるいは2DのCAD図面をクラウドにアップロードし、簡易な指示を入力するだけで、IFC形式のBIM/CIMモデルが数分で自動生成されるのだ。


高性能なPCも専門ソフトも必要としない。最大の特長は、点群データと2D CAD図面の「両方」をインプットとして扱える点にある。

出力も、構造物のBIMを表すIFC形式に加え、道路線形・地形面・横断面といった土木インフラの標準形式であるJ-LandXML1.2に対応。


生成されたモデルと元の2D図面との差分を自動で検出・リスト化する整合確認機能も開発が進められており、モデルの自動生成から品質検証、修正までを一貫して支える体制が整えられている。

この技術は、国土交通省のSBIR(中小企業イノベーション創出推進事業)に採択された技術を基盤とし、大手鉄道事業者をはじめとする主要インフラオーナーとの精度検証を経て製品化されたものだ。

《 デジコン編集部注目ポイント 》

新規の計測データからも、過去の紙図面資産からも3Dモデルを起こせる。BIM/CIM義務化への移行期にあって、専門ソフトも高性能PCも要らずに、数分で生成できる手軽さは、BIM/CIM義務化の対応に悩む中小の建設会社にとって武器になるはずだ。


ツース交換式「SPシリーズ」( タグチ工業 )


建設機械アタッチメントの現場で悩ましいのが、破砕・圧砕の要となる「ツース(爪)」の摩耗だ。

摩耗するたびに溶接や肉盛りで補修する手間は、現場の負担となってきた。その課題に切り込んだのが、タグチ工業のツース交換式「SPシリーズ」である。


SPシリーズが搭載するのは、ボルトオンタイプの交換式ツース「SPツース」。耐摩耗性に優れた素材を採用し、溶接タイプのツースと比べて約2倍長持ちする(同社比)。

さらにボルトオン式のため、摩耗しても現場でサッと交換でき、肉盛り作業に時間を取られることがない。メンテナンスコストの削減と現場の省人化に貢献する仕組みだ。

(画像元:タグチ工業WEBサイトより引用)

このSPシリーズは、2025年のD大割機・DX-SRC大割カッターの発表を皮切りにラインアップを広げてきた。

そして今回のCSPI 2026では、ボルトオンタイプの「SPツース」を搭載したMC小割機が新たに登場。

大割機だけでなく、コンクリートの小割圧砕を担う小割機や、磁石付きのマグネット小割機へと展開の幅を広げ、破砕機向けラインアップをさらに拡充した。

《 デジコン編集部注目ポイント 》

溶接・肉盛りという「当たり前の手間」を、ボルトオン交換で丸ごと不要にした発想だ。摩耗した爪を現場で即交換でき、しかも寿命は同社比2倍。大割機から小割機・マグネット小割機へと着実に横展開する姿に、現場のリアルな困りごとを一つずつ解決していくメーカーの実直さがにじんでいる。


建設機械の自動化( DeepX )


「あらゆる機械を自動化し、世界の生産現場を革新する」をミッションに掲げるAI・ロボティクススタートアップDeepX

同社は昨年に続き出展したCSPI 2026でブースを拡大し、実際の自動化事例4点をパネル展示するとともに、既存の建設機械を後付けで自動化できる「フィジカルAIユニット」を実物で紹介した。

会場では「建設機械の自動化はさすがに無理なのではないか」という声も寄せられたという。


建設現場に同一の現場はなく、一台の建機がその日の工程によって様々な役割を担う。この複雑さこそが、自動化を阻む壁と見なされてきた。



これに対しDeepXは、複雑な動きであっても自動化できる作業単位を切り出し、そこに付随する作業をオペレーションの工夫で補うことで、作業全体の効率化を図れると提案する。展示された事例は、その実証だ。

たとえば、JFE物流との製鋼スラグ処理では、1,200度にもなる高温下でのブルドーザ作業を自動化。

フジタや土木研究所との造成工事では、LiDARを搭載した油圧ショベルが掘削対象とダンプを認識し、範囲を指定するだけで積み込みまで自律で進める。

(画像:DeepX 公式noteより引用)

西建工業との盛土転圧では、タブレットで範囲を囲むだけで振動ローラーが自動施工し、国土交通省の締固め管理要領に対応した帳票まで出力する。

いずれも、危険な環境や熟練技術への依存、人手不足という現場の切実な課題に応えるものだ。

《 デジコン編集部注目ポイント 》

専用の新型機を導入せずとも、既存の建機を「後付け」で自動化できる意味は大きい。

スラグ処理から協調運転まで4事例が示すのは、自動化がもはや実験室の話ではなく、実現場で動き始めているという事実。

「まだ自動化は無理」と思われていた現場にこそ、自動化という選択肢を届ける。DeepXの展示は、その現在地を確かに示していた。



フォトグラメトリ・ソリューション( PIX4D )


写真から高精度な3Dデータを生み出す「フォトグラメトリ」。その分野を世界で牽引するのが、スイスに本社を置くPIX4Dだ。同社は今回、CSPI に初めて単独出展した。


PIX4Dの強みは、現場でのデータ取得から解析、共有までを一気通貫でつなぐ製品群にある。

その入口となるのが、スマホ3D測量アプリ「PIX4Dcatch RTK」だ。手元のスマートフォンをRTK対応の3Dスキャナーへと進化させ、現場で誰もが手軽に高精度測量を行える。


スマホとRTKレシーバーを連携させることで、数センチメートルレベルの絶対精度を持つ3D点群やメッシュ、ガウシアン・スプラッティング、オルソモザイクを生成する。



こうして取得したデータを支えるのが、フォトグラメトリ(SfM・写真測量)技術を駆使したソリューション群である。

デスクトップソフト「PIX4Dmatic」は、ドローンやスマホで撮影した膨大な画像を圧倒的なスピードで処理し、高精度な2D/3DモデルからCAD、地理空間情報までを一気通貫で生成するプロ仕様のツールだ。


一方、クラウド・プラットフォーム「PIX4Dcloud」は、データをアップロードするだけで、解析や3Dモデル化から現場の進捗記録、チーム連携までをブラウザ上で一元管理できる。

《 デジコン編集部注目ポイント 》

スマホをRTK測量ツールに変える「PIX4Dcatch RTK」は、ドローンでは死角になる樹木の下や構造物の際も、歩いて撮るだけで数センチ精度の3Dデータになる。
しかもLiDAR単体とは異なり、写真測量をベースにするためエッジの再現性が高い。


ボルトライン( シヤチハタ )


印章やスタンプで知られるシヤチハタが、建設現場向けに提案していたのが、高力ボルト用の合いマークスタンプ「ボルトライン」だ。

鉄骨の接合部などで締められた高力ボルトには、締め付け後の緩みや共回りを検査するため、ボルト・ナット・座金・母材にまたがる「合いマーク(マーキング)」を引く。


従来はペンで手書きしていたこの作業には、まっすぐ引くのに知識と経験が要り、線がばらつくと検査しづらいうえ、本数が多いほど時間もかかるという課題があった。


ボルトラインは、ボルトに被せて押し込むだけで、誰でもワンタッチでまっすぐな合いマークを付けられるスタンプである。マーキングが均一になることで、検査時の視認性が高まり、ペン作業に比べて2〜3倍(社内試験結果による)の効率化を実現するという。


ソケット交換式でM16からM24まで対応し、カートリッジ1本で約500回の連続マーキングが可能。

遅乾性・速乾性のインキを揃え、人や環境に配慮したインキは欧州などの化学物質規制にも対応する。国土交通省のNETISにも登録されている(登録番号:SK-220010-VE)。

《 デジコン編集部注目ポイント 》

ペンで手書きしていた合いマークを「押すだけ」に変えた発想の転換がユニーク。ボルトの締め付け検査という地味だが重要な工程で、誰が引いても線が均一になる意味は大きい。検査のしやすさと作業スピードを同時に高め、NETIS登録も取得済み。


Smart Helmet Plus( アドテック )


メモリ製品で知られるアドテックが、現場のDXソリューションとして展示していたのが、ヘルメットに後付けできるIoT端末「Smart Helmet Plus」だ。

特徴としては専用のスマートヘルメットを新たに買い替える必要がない点にある。


いつも使っているヘルメットに装着するだけで、離れた場所にいる作業員と管理者をリアルタイムでつなぎ、現場のデジタル化を実現する。

本体には4G(LTE)通信と2,100万画素の高解像度カメラを搭載。管理者は遠隔地から鮮明な現場映像を確認しながら、音声チャットで的確に指示を出せる。熟練技術者が現場に出向かなくても作業を支援でき、最大10人までの同時グループ通話にも対応する。


安全管理面では、GPSを使った「ジオフェンス」機能が目を引く。地図上に危険エリアや作業エリアを設定し、作業員が出入りするとアラートや管理者への通知が発報される。

緊急時に瞬時に通報できる「SOSボタン」も備えるほか、出退勤の自動記録や移動ルートのトラッキングによって、労務管理や業務効率化までをこれ一台で支える。

《 デジコン編集部注目ポイント 》

専用ヘルメットの買い替えを不要にしたことで、導入のハードルは下がる。映像共有による遠隔臨場、ジオフェンスによる安全管理、出退勤記録による労務管理を一台に集約した設計は、人手不足と安全確保の両面で現場を支える。まさに「いつもの装備」から始める現場DXの好例といえるだろう。


小旋回油圧ショベルECR355( ボルボ・グループ・ジャパン )


ボルボ・グループ・ジャパンとして初の単独ブース出展を果たしたボルボ建機。

その中心を飾ったのが、次世代フラッグシップとなる36tクラスの小旋回油圧ショベル「ECR355」だ。


CSPI初日の6月17日、会場ではこのECR355の除幕セレモニーが華々しく執り行われた。

ベールを脱いだ新型機のお披露目に続いて、記念すべき1台目の購入者となった髙山建材興業(大阪府枚方市)へのキー贈呈式も実施。


さらに、ボルボ建機のアジア地域責任者ヨアキム・アーンドーン氏による製品プレゼンテーションが行われ、ブースは大きな注目を集めた。

単独ブースのデザインには、ボルボ建機がグローバル共通で掲げるテーマ「Power your ambition」が採用され、日本市場への強いコミットメントが打ち出された。


お披露目とともに日本発売が始まったECR355は、都市部の再開発や解体現場など、作業スペースの限られた現場を主な活躍の舞台とする。

36t級の高い作業能力と、後方超小旋回による安全性を両立させたのが最大の持ち味だ。

先進技術も投入されており、360°カメラと高精度レーダーを統合した「ボルボスマートビュー」は、ディープラーニングにより人物と物体を自動で識別し、オペレーターにリアルタイムで警告を発する。


これはボルボが掲げる建設現場の「事故ゼロ」を体現する機能だ。加えて、新型エンジンによる燃費7%向上や、半自動掘削支援「ボルボアクティブコントロール」による技能の標準化など、環境性能と省人化への解も詰め込まれている。

《 デジコン編集部注目ポイント 》

狭小地に36t級のパワーと後方超小旋回の安全性を両立させ、AIによる人物検知まで備えた次世代機。「Power your ambition」を掲げるボルボの積極的な姿勢が、会場で印象に残った。


フィジカルAIソリューションX1 Kit( Xpanner / アメリカ )


次に紹介するのが、ロボティクスとAIで建設現場の自動化に挑む米国企業Xpannerだ。同社が展示していたのが、フィジカルAIソリューション「X1 Kit」である。

既存の建設機械に後付け(レトロフィット)のハードウェアを装着し、そこに工程ごとの自動化ライセンスを組み合わせることで、いま使っている建機をそのままインテリジェントな自動化建機へと進化させる。


最大の利点は、機械の入れ替えが要らないことにある。新たな専用機を導入せずに既存建機をアップグレードできるため、初期投資を抑えつつ、手持ちの建機の活用期間を延ばせる。

さらに特徴的なのが、マルチライセンス構成だ。1台の建機を、ソフトウェアの切り替えだけで多様な作業に対応させられる。


ハードウェアを組み替えることなく現場ごとの要件に柔軟に応え、建機の稼働率と運用効率を最大化するという発想である。

米国の太陽光発電所や蓄電システム(BESS)の建設現場を中心に、数十の現場で導入実績を持つ。従来は熟練作業者に依存していた複雑な作業を自動化することで、技能への依存を下げ、より少ない人員でも効率的で安定した施工を可能にするとしている。


《 デジコン編集部注目ポイント 》

後付けハードと工程別ライセンスの組み合わせで、1台の建機がソフトの切り替えだけで別の作業をこなす。米国の太陽光・蓄電池建設という成長市場で数十現場の実績を積んでいる点も見逃せない。


簡易3D マシンガイダンスシステム「Holfee3D」( 日本精機 )


「みえないものをみえるようにする」を使命に、車載計器で世界有数のシェアを持つ日本精機。

同社が車載で培ったセンサー技術を建設現場に応用し、建設DXへの本格参入として送り出したのが、簡易3Dマシンガイダンスシステム「Holfee3D」だ。

Holfee3Dは、油圧ショベル(バックホウ)に後付けできるセンサーキットである。ICT建機は導入コストが高く、初期設定も煩雑というイメージから、デジタル化に踏み切れない中小規模の現場は少なくない。

Holfee3Dは、既存のショベルにそのまま装着することで、そうした現場にも3D施工の入口を開く。


自動追尾トータルステーション(TS)と、アームに取り付けたプリズム、無線センサーを組み合わせてショベルの動きをリアルタイムに計測し、スマートフォンのアプリ上にバケット刃先の3D位置を表示する。



設計データとのズレを直感的に把握でき、初心者でも10mm程度の高精度施工が可能になるという。

特徴としては導入と初期設定のしやすさにある。2D製品「Holfee」で好評を博した独自の「写真キャリブレーション」(特許技術)を継承し、ショベルの可動部をモバイル端末で撮影するだけでセンサーの取り付け誤差を補正。


2名体制で約30分という短時間でセットアップが完了し、建機を止める時間を最小限に抑える。

さらに、測量・計測アプリとの連携という業界初の機能を備える。同じアプリ上で測量作業とマシンガイダンス作業をシームレスに切り替えられるため、測量から施工までが一本の流れでつながり、掘りすぎ・掘り残しを防ぐ。

《 デジコン編集部注目ポイント 》

連携アプリが対応する自動追尾TSであれば、既存の機器をそのまま活用できる汎用性も強みといえるだろう。

Holfee3Dが対応するのは3〜20tクラスの油圧ショベル。土木・建築・外構・設備工事など、重機を使う幅広い現場で、「測る・掘る・確認する」を一つの流れで実現する。


超狭小空間点検ドローン「IBIS2」 / 建設施工進捗管理支援サービス( Liberaware )


「見えないリスクを可視化する」を掲げ、狭くて暗くて危険な屋内空間の点検に特化してきたLiberaware

同社がCSPI 2026で見せたのは、超狭小空間点検ドローン「IBIS2」と、ドローンを軸にした「建設施工進捗管理支援サービス」という、点検と施工管理の両輪だった。


まず点検側の主役が、世界最小級をうたう屋内点検ドローン「IBIS2」だ。機体サイズは産業用ドローンとして業界最小クラスの20cm、重量は243g(本体+バッテリー)と業界最軽量クラスに収まる。


この小ささが、30cmの点検口からの進入や、直径50cmの配管内の飛行を可能にする。柔軟なポリカーボネート素材のボディは、万一の接触や墜落でも施設を傷つけにくい。

加えて、独自開発のエクステンションアンテナで電波の届かない場所にも無線環境を構築し、防塵構造モータ(IP51相当)により暗闇や粉じんの中でも鮮明な映像を撮影できる。



上下反転した状態から再離陸できる「タートルモード」など、過酷な現場からの帰還率を高める工夫も凝らされている。

もう一方が、2026年7月に提供が始まった「建設施工進捗管理支援サービス」。KDDIスマートドローン、大林組との3社共同提案で国土交通省のSBIRに採択された技術(交付上限4.7億円)が基盤だ。


現場に設置したポート付きドローンが遠隔からの指示でスケジュール通りに自動巡回・撮影し、そのデータがクラウドへ自動転送され、出来高土工形状の作成や標高補正といった点群加工まで自動で処理される。

(画像元:Liberawareプレスリリースより)

API連携で3D CADや情報共有システムへデータを供給し、最終的な出来高計測データや進捗報告資料の作成までを一気通貫で支える。

差分土量による出来高管理や、3次元モデルからの断面図自動生成など、土木の施工管理を大きく省力化するソリューションだ。

《 デジコン編集部注目ポイント 》

IBIS2が配管や点検口といった人が入れない空間を可視化するように、建設施工進捗管理支援サービスは、巡回から資料作成までの人手を可視化して省いていく。

Liberawareが「点検」で培った超小型ドローンの強みを、「施工管理」という新たな展開に今後も注目したい。


測量支援型四つ足ロボット(トンネル用)「わんワン測量」( 西松建設 )


西松建設のブースで来場者の目を引いていたのが、4足歩行ロボットがシールドトンネルの坑内を歩き回り、測量を無人でこなすシステム「わんワン測量」。

奥村組との共同開発のソリューションだ。

「わんワン測量」は、既知点へのプリズム据付作業を、4足歩行ロボットとロボットアームで自動化する。


ロボットはトンネルの線形や軌条設備に縛られず足場板の上を柔軟に移動でき、搭載した3D-LiDARの点群データで既知点の座標を参照しながら、自律的に移動してプリズムを設置。

ロボットアーム先端のカメラとAIによって、既知点の鉛直上に±2mm程度の精度でプリズムを据え付けられることを、実証試験で確認済みだ。



《 デジコン編集部注目ポイント 》

運用面もよく考えられており、後方台車に設けた自動充電ステーション、通称「犬小屋」から自動で起動し、測量が終われば自動で帰還・充電する。曲線半径35mという急曲線区間でも、安定した歩行を確認しているという。

加えて、これを西松建設の遠隔測量システムと組み合わせることで、シールド坑内の掘進管理測量を完全に無人化できる。

測量精度の均一化と、省人化・安全性の向上を同時に実現する技術だ。


地図付き現場写真帳自動作成アプリ「PHOTONap」( mBiRS )


現場写真帳の作成という、地味だが手間のかかる業務に切り込んでいたのが、名古屋のmBiRSだ。同社は、地図付きの現場写真帳PDFを自動作成するアプリ「PHOTONap」を展示した。


多くの現場では今も、「撮影→PCへ転送→Excelに貼付→地図に番号と矢印を手配置→PDF化→送信」というアナログな流れで写真帳が作られている。

この一連の作業に、数時間から数日かかることも珍しくない。


PHOTONapは、この工程を丸ごと置き換える。スマートフォンで写真を撮った瞬間に、GPSの位置情報と撮影方向が自動で記録され、地図上に撮影箇所と方向の矢印が自動配置された写真帳PDFが即座に生成される。

完成したPDFはその場でメール送信でき、撮影から送信まで最短30秒で完結するという。


《 デジコン編集部注目ポイント 》

PCもExcelも要らないため、自治体の三層分離ネットワークのように、そもそもPCへのデータ転送が制約となる環境でも使える。

リリース前の実務者100名へのヒアリングでは、9割以上が「早く使いたい」と回答したという。


3Dデジタルツイン 「TRANCITY Nebula」( CalTa )


動画から3Dデジタルツインを生成する技術で知られるCalTaが、次世代プラットフォームとして初公開したのが「TRANCITY Nebula」だ。


CalTaは2022年、動画から自動生成した3Dデータをデジタル地図基盤に重ね、時系列で「いつ、どこの」データかを把握できるデジタルツインプラットフォーム「TRANCITY」をリリースした。

TRANCITY Nebulaは、その将来の拡張性を見据え、システム全体をゼロベースで見直した後継版である。


ポイントは3つ。1つ目は3D表現の高度化だ。従来の3Dモデルや点群に加え、新たに「3D Gaussian Splatting(3DGS)」を採用し、これまで再現の難しかった細い鉄筋やケーブルといった繊細な構造まで、デジタル空間に美しく描き出せるようになった。

2つ目が生成AIの搭載である。「この現場のデータを表示して」「新しいチームを作りたい」といった自然な会話で、必要な情報や操作を呼び出せる。

同社によれば、3Dデジタルツインへの生成AI導入は国内初だという。

3つ目が、ユーザーの声を反映した使いやすさと安心の向上だ。UIをゼロから見直し、チーム・ゲスト機能の拡張やオープンデータとの連携、多要素認証によるセキュリティ強化などを施した。

動画データの3D化やブラウザ完結での活用という従来の強みは、そのまま継承している。

《 デジコン編集部注目ポイント 》

「話しかけるだけで操作できる」生成AIは、デジタルツインを一部の専門家の道具から、チーム全員が使えるものへと広げる可能性を持つ。国産・自社開発という信頼性も、インフラ維持管理の現場ではメリットだろう。


BIM/CIMクラウド 「KOLC+」( コルク )


BIM/CIMクラウド「KOLC+」を手がけるコルクは、CSPI 2026に初出展。ブースを「コルクプラスのひみつ展」と銘打ち、パネル展示や動画、デモ機を使って最新機能と活用事例を多角的に見せた。


KOLC+は、BIM/CIMモデルや点群をクラウド上で統合・共有・活用できるサービスだ。

国土交通省などの情報共有システム(ASP)としても利用でき、利用社数は500社以上にのぼる。国土交通省の「建築GX・DX推進事業」における補助対象ソフトウェアにも認定されている。


会場では、KOLC+の最新動向を短時間で把握できる7つのパネルを展示。

テーマは、モデル統合/IoT連携、4D工程管理、3Dグラフ(計測データ連携)、GNSSモデル連携、土量計算、配置計画/断面抽出、そして3DGSビューアと、多岐にわたる。壁面には高さ2mを超える大型パネルで、ユーザー各社の具体的な活用イメージを掲げた。


《 デジコン編集部注目ポイント 》

500社以上が使うBIM/CIMクラウドとしての実績と、機能の幅広さに注目したい。モデル統合から4D工程管理、土量計算、3DGSビューアまでを1つのクラウドでカバーし、国交省のASPや補助対象ソフトにも認定されている。


次回は9月6日の更新予定です





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WRITTEN by

デジコン編集部

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