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デジコン編集部 2023.8.18

セーフィー、衛星通信「Starlink」とクラウドカメラを活用して「遠隔臨場」を実証

クラウド録画サービスシェアNo.1のセーフィーは、風力発電設備の建設現場となる沿岸部にて「遠隔臨場」を実現する実証試験を行った。

本試験は、通信環境が不安定なエリアにおいて、衛星通信「Starlink」と屋外向けメッシュWi-Fiルーター「PCWL-0410(PicoCELA)」の組み合わせを活用することで、セーフィーのウェアラブルクラウドカメラ「Safie Pocket2(セーフィー ポケット ツー)」「Safie Pocket2 Plus(セーフィー ポケット ツー プラス)」を安定稼働させることを目的として行われた。

国内産業では慢性的な人材不足が進行する中、建設業や製造業だけでなくあらゆる「現場」を持つ業種にて、ウェアラブルカメラやWeb会議システムを活用した遠隔臨場が進んでいる。

遠隔臨場は現場監督員の「移動時間の削減」における作業効率向上に寄与するだけでなく、熟練者や教育者が本社にいながら各現場の様子をチェックし、複数のスタッフに指示出しやアドバイスができるようになるため、効率的な人材教育・育成の実施も適えている。


一方、トンネル内や沿岸部、山間部などの通信環境が元来悪い場所では、ウェアラブルカメラやWeb会議システムを安定品質で利用できない可能性もあることが示唆されていた。

安定した通信環境の中「遠隔臨場」を実施するため、現場ではシステム設定の見直しや新たなネットワーク環境の構築など、様々な工夫が施されている。

沿岸部の風力発電設備建設現場でネットワークの安定を実現


今回の実証試験は、ネットワーク環境が脆弱な沿岸部で行われている風力発電設備工事現場において、セーフィーが開発しキヤノンマーケティングジャパンと協力して提供しているクラウドカメラを活用した遠隔臨場を実現できるか確認する目的で実施された。

すでに導入されている「Safie Pocket2」2台並びに「Safie Pocket2 Plus」1台を、衛星通信「Starlink」によるインターネット通信と屋外メッシュWi-Fiルーター「PCWL-0410(PicoCELA)」によるLAN環境の組み合わせに接続することで、通信環境が脆弱な場所においても安定したネットワーク環境の構築を行い、あらゆる現場で遠隔臨場を実施したいという意向があった。

実証試験の結果


  • 衛星アンテナの設置により、LTE不通エリアでのインターネット接続手段を短時間で構築に成功。映像のリアルタイム確認を実現

    取り組み:衛星アンテナの設置時には、遮蔽物の有無を確認し少ないところを選定

    結果:LTE通信が行き届いていない沿岸部においても、Starlink稼働用の電源を確保するだけでスピーディーにインターネット接続できるネットワークの構築が可能に。これにより、安定した通信環境でウェアラブルクラウドカメラ2台の映像をリアルタイムで確認できた。



  • ルーターの設置位置を調整することで、安定した通信環境をフレキシブルに実現

    ・取り組み:
    現場でのウェアラブルクラウドカメラの活用場所に合わせて、ルーターの設置位置を変更

    ・結果:施工状況と作業内容に合わせてルーターの設置位置を変更することで、事務所エリアや風車建設作業エリアなどインターネット通信が必要な場所が変わった場合にも、フレキシブルに安定したネットワーク環境を構築することが可能となった。





参考・画像元:セーフィープレスリリース
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デジコン編集部

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