戸田建設、施工性を追求した新型プレキャスト壁高欄「TIG-Wall」を開発

戸田建設は、高速道路リニューアル工事向けの新型プレキャスト壁高欄「TIG-Wall®（ティグウォール）」を開発したと発表した。

従来のプレキャスト壁高欄における鉄筋組立やボルト接合の作業負担を軽減し、工場製作による高品質化とシンプルな接合構造によって施工の省力化を実現する。

現場作業を「ミニマム」化する新構造

「TIG-Wall」は、床版にあらかじめ設置した壁高欄に、隣接する壁高欄を上から落とし込むだけで接合できる嵌合（かんごう）構造を採用。主な特徴は以下の通りである。

• 鉄筋組立不要: モルタル充填式継手を採用し、現場での鉄筋組立作業を解消。
• 資材・手間の削減: 型枠作業を減らし、壁高欄と床版の隙間を25mmに縮小することでモルタル使用量も低減。
• 美観と機能性: 連結用の箱抜きをなくして美観を向上させつつ、電気・通信管路（VE54）を最大6条まで収納可能。

実車衝突相当の試験で性能を実証

開発にあたり、NEXCOの試験法に基づき実車衝突相当の衝撃荷重試験を実施。壁高欄の端部、中央部、接合部のすべてにおいて所定の性能を満たすことを確認した。


同社は今後、本製品を高速道路リニューアルプロジェクトの床版取替工事などに積極的に展開し、工事品質の向上と工期短縮に貢献するとしている。