LIFULL ArchiTechと東急、車輪付きで動かせるインスタントハウスの新型モデル「ローラー」を共同開発。災害時には分散型防災拠点として機能

LIFULL ArchiTech(東京都千代田区)は、東急(東京都渋谷区)が展開する機能特化型個室シェアサービス「ルービー」と共同で、車輪付きで簡易的に設置・移設が可能で、災害時にも活用できるインスタントハウスの新型モデル「ローラー」を開発した。

ローラーモデルを使用した店舗「ルービーあざみ野ネクサス」を2025年11月25日に「nexusチャレンジパーク早野」にオープンする。

ローラーモデルは車輪付きで高さ調整が可能であり、土台が分解可能な構造を採用しているため、従来のモデルと比較して設置・移設の柔軟性が大幅に向上した。

モジュール式構造で最短3日で設置から撤去・再設置が完了

東急が提供する「ルービー」とは、部屋(room)と趣味(hobby)を組み合わせた造語であり、スマートフォンなどから気軽にお部屋を予約し、都度利用が可能な従量課金制で好きなだけ趣味の空間を利用できるサービスである。

2024年1月にはLIFULL ArchiTechと連携して、重機を使わず分解・組み立て・移設でき、狭いスペースでも柔軟に設置や移動が可能なインスタントハウス・パージ型の「ルービー不動前」を目黒線不動前駅周辺の高架下にオープンし、都市部の未活用地の新たな活用方法を提案した。



LIFULL ArchiTechが提供するインスタントハウスは、被災地における避難所や仮設住宅としても活用されているが、今回2社が共同開発した新型のローラーモデルは、車輪付きで高さ調整が可能であり、さらに土台が分解可能な構造を採用しているため、従来のモデルと比較して設置・移設の柔軟性が大幅に向上した。

これにより、斜面や凹凸のある土地でも簡易に設置が可能となり、災害時における設置の難しさという課題を解消する。


活用可能な場所の選択肢が大きく広がり、今後は都市部の未活用地や災害地への設置がより現実的かつ迅速に行えるようになる。

ローラーモデルは、複数の床パネルを組み合わせたモジュール式のベース構造の下面に、高さ調整機構とキャスターを備えた仕組みを採用している。

キャスターによって移動可能な状態とし、設置時には高さ調整機構によって床の水平を確保する。

モジュール構造により、設置から撤去・再設置までの工程を最短3日で完了でき、重機を使わず数人で施工が可能だ。

平常時には都心部の遊休スペースを活用した店舗やコミュニティ施設として、また災害時には分散型防災拠点として迅速に移動・設置できる可動型空間インフラとして機能する。



参考・画像元:LIFULL ArchiTechプレスリリースより