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デジコン編集部 2025.10.30

リベラウェア、鉄道インフラ点検ドローンのプロジェクトがTRL5を通過。実用化に向け次のフェーズへ

リベラウェアはCalTa、KDDIスマートドローンと研究開発を進めている「Project SPARROW」について、技術成熟度レベル5(TRL5)を通過したことを発表した。

本プロジェクトは実用化に向けた次の段階(TRL6以降)へと進む。

自動巡回型ドローンとデジタルツインで鉄道インフラ点検の安全性と生産性を向上


Project SPARROWは、鉄道現場における巡視をはじめとする様々な点検や災害時の施設の確認ができる自動巡回型ドローンと、収集した情報を閲覧・分析できるデジタルツインプラットフォームを開発し、鉄道インフラ点検の安全性と生産性を向上させる。

特に、人口減少が深刻な地方路線において、本ソリューションは大きな効果を発揮する。さらに、災害発生時にドローンが現地でデータを収集することで、復旧時間を短縮し、対応力を強化する。

本プロジェクトは、リベラウェアが採択された「中小企業イノベーション創出推進事業(SBIR)」の「安全・安心な公共交通等の実現に向けた技術の開発・実証」分野のテーマ「鉄道施設の維持管理の効率化・省力化に資する技術開発・実証」(補助金交付決定額:52億円)を基に実施しているプロジェクトだ。

TRL(Technology Readiness Level)は、技術の成熟度を示す国際的な評価指標であり、今回通過したTRL5は「実環境に近い条件下での統合システム検証」を意味する。今回の達成により、以下の成果が確認された。

鉄道環境対応ドローン(リベラウェア)では、飛行中に回避指示があった場合に経路変更して待避し、次の指示を受けて復帰することが可能になった。

運航管理システム(KDDIスマートドローン)では、計画ルート設定と待避指示及び復帰指示を出す機能を実現した。デジタルツインプラットフォーム(CalTa)では、デジタルツイン上にドローンの位置を表示し、当該位置の撮影映像を再生する機能を実現。

TRL5通過の結果を通じてTRL6では、鉄道事業者の実需に適うシステムを開発し、TRL7において実地での運用を目指す。




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