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デジコン編集部 2025.10.17

MODEとKDDIスマートドローンが連携。ドローン撮影データをAIが会話形式でサポートし遠隔運用を効率化

MODEは、KDDIスマートドローンが提供するドローンポートを活用した遠隔運航サービスにおいて、現場特化型AIアプリケーション「BizStack」との連携を開始した。

本取り組みは2025年5月に発表した両社の業務提携の成果として、ドローンによる現場運用のさらなる効率化と取得データの利活用促進を目的に実現したものである。

ドローン撮影データを自動整理しチャット形式で即時アクセス可能に


BizStackは現場の今をAIが理解し対話形式で業務をサポートする現場特化型のAIアプリケーションである。

建設・製造・物流などの人手不足や属人化といった課題を抱える現場において、センサーやカメラなどから取得されるリアルタイムデータをもとに生成AIが自然言語で状況を報告し作業判断を支援する。

事前トレーニングやITスキルがなくてもチャット形式で直感的に使えるのが特長で、すでに多くの現場で導入が進んでいる。

建設業界では人材不足・高齢化・働き方改革の遅れといった構造的課題が深刻化している。

2024年4月の時間外労働規制の適用により、現場の生産性向上や省人化への取り組みが急務となった。

厚生労働省が発表した一般職業紹介状況によると、2025年8月時点で土木作業従事者の有効求人倍率は6.34倍に達しており、業界の人手不足は一層深刻さを増している。

こうした環境下において、ドローンやAI、IoTを活用したDXの取り組みは実証段階を超えて社会実装フェーズへと移行しており、持続可能な現場運営のための現実的な解決策として注目されている。
(BizStackを使った、多様なデータの一元管)

KDDIスマートドローンのドローンポートを活用したBizStackが連携することで、ドローンで撮影された画像・映像データを自動的にエリアや日時ごとに整理・格納する仕組みを実現した。

これによりドローンやセンサー、外部システムからの多様なデータをBizStack上で一元管理でき、遠隔地からPCやスマートフォンで必要なデータを即時に確認可能となる。

BizStackのAIアシスタント機能によりチャット形式で直感的にデータにアクセスでき、ドローン飛行開始時にはリアルタイム映像の確認も可能である。

この仕組みにより従来のように現地へ足を運ばなくても必要な情報を即時に取得・活用できる環境が整い、ドローン運用の効率化と省人化が大きく進展する。

データ呼び出し機能は年内リリース予定で、リアルタイム映像の確認機能は年内にβ版リリース予定である。

KDDIスマートドローンが提供するドローンポートを活用した遠隔運航サービスは、ドローンの所有・メンテナンスからパイロットの育成、飛行許可申請、日々の飛行、撮影データの管理まで、ドローン運用に関わる手間を包括的に委託できるサービスとして2023年7月より提供を開始している。

大林組との取り組みでは建設現場にドローンポートを1年間常設し、遠隔からの自動測量を継続的に行う運用に成功している。




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