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デジコン編集部 2025.10.15

Space Quartersが7.5億円の資金調達を実施。建設ロボット技術を宇宙建築に応用し大林組とも協業

Space Quartersは、シードラウンドとしてFrontier Innovationsをリード投資家として7.5億円の第三者割当増資を実施した。

同社は人類の可能性を拡げ続けることをミッションに、軌道上や月面でのインフラとなる大型構造物を施工する宇宙建築システムを開発している東北大学発ベンチャーである。

溶接ロボットシステムで軌道上・月面での組み立てを実現


宇宙でのインフラの役割を担う大型構造物の実現にあたり、地上から完成体を輸送する旧来プロセスでは、宇宙構造物のサイズや形状がロケットの積載サイズや打上時の振動・加速による破損リスクから大きな制約を受けてしまう。

この課題に対して同社は、完成した構造体を打ち上げるのではなく建材を打ち上げ、独自開発の溶接ロボットシステムを用いて軌道上や月面で組み立てを行うことで、これまで人類が作ることのできなかった大型かつ高付加価値の宇宙インフラを圧倒的低コストで実現する。


同社は2022年6月創業以来、ロボットシステム及び電子ビーム溶接機の開発を進め、スカパーJSAT、JAXA、大林組、IHIエアロスペースなど複数の大手企業と政府機関よりプロジェクトを受注し、事業の実現に向けて進捗を重ねている。

これまで大手企業や政府機関よりプロジェクトを受託し、またエンジェルラウンドの資金を利用して宇宙建築ロボットシステムの設計と要素技術の地上でのPOCを完了した。

2027年、2028年に控える宇宙での溶接接合実証、組立実証を実施し、正式なサービスローンチに向けた開発を加速させるため資金調達を実施した。


資金使途として開発チームの強化、試験設備の導入・改修、宇宙実証を想定している。

代表取締役の大西正悟は、宇宙開発が近年大きな転換期を迎えており、まさに今このタイミングが人類が本格的に宇宙に経済圏、生活圏を広げる時代の黎明期であると述べている。






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