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デジコン編集部 2026.1.21

大林組、火薬装填の完全無人化を実現。「リアルハプティクス」で爆薬の感触を遠隔再現

CONTENTS
  1. 切羽直下の危険作業から、人を解放
  2. 「力触覚」で、爆薬を優しく扱う
  3. 実現場で「5名→1名」の省人化を実証
大林組は2026年1月20日、山岳トンネル工事における火薬装填作業の完全無人化を実現する「自動火薬装填システム」の改良に成功したと発表した。

慶應義塾大学ハプティクス研究センターとの共同開発によるもので、力触覚技術「リアルハプティクス®」を応用し、遠隔操作でありながら、あたかも手元で作業しているような感覚での火薬装填を可能にした。

切羽直下の危険作業から、人を解放


山岳トンネルの掘削現場では、切羽(掘削面)直下での「肌落ち」などの災害リスクがあり、重機による作業の自動化が進んでいる。

しかし、火薬や雷管といった危険物を扱い、繊細な手作業が求められる「装填・結線作業」の機械化は困難とされてきた。


大林組は2023年に自動システムを開発していたが、今回は新たに「親ダイ供給装置」を搭載。これにより、爆薬(親ダイ)の供給から装填までの一連の作業を、切羽から離れたオペレータ室から1名で連続して行えるようになった。

「力触覚」で、爆薬を優しく扱う


本システムの核心技術は、物体との接触情報(硬さ、弾力、負荷など)を双方向で伝送・再現する「リアルハプティクス」だ。

装填ロボットが親ダイをつかむ際の感触や負荷が、遠隔にいるオペレータの手元にリアルタイムで伝わるため、過剰な力をかけずに安全かつ確実に作業を進めることができる。



また、脚線の絡まり防止機構や、装填範囲の拡大(切羽下方への対応)などの改良も施され、実用性が大幅に向上した。

実現場で「5名→1名」の省人化を実証


国土交通省関東地方整備局発注の「R4国道20号新笹子トンネルその1工事」での試行適用では、従来5名で行っていた切羽直下での作業を、50m離れた場所から1名で実施することに成功。安全性向上と劇的な省人化を実証した。





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