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デジコン編集部 2021.11.16

ソフトバンクと岩田地崎建設、 圏外の建設現場のICT化を推進。NTNソリューション活用

ソフトバンクと岩田地崎建設は11月11日、NTN(Non-Terrestrial Network:非地上系ネットワーク)ソリューションを活用した建設現場のICT化の推進を目的に、携帯電話のサービスエリア外(圏外)の建設現場における次世代高速衛星通信の利活用について覚書を締結し、共同実験を実施することで合意したことを発表した。

ソフトバンクは、固定通信回線の敷設が困難な山間部や離島などで、衛星通信を伝送路として利用する基地局を設置することで、高速なLTEの通信サービスを提供してきた。今回、ソフトバンクと岩田地崎建設は、通信環境が整っていない圏外の建設現場に衛星通信を伝送路としたLTEの通信環境を構築して、通信回線の品質評価や導入効果の測定、ユースケースの検討などを行う。


この実験は、岩田地崎建設が施工中の「幾春別川総合開発事業」における熊追沢林道付替外工事※1(北海道三笠市)で実施される。このエリアは通信環境が整備されていないため、連絡体制の整備やICT機器の活用ができないことが課題になっていた。このエリアに衛星通信を活用したLTEの通信環境を構築することで、圏外の建設現場でも建設機械の自動制御といったICT施工やウェブカメラなどを活用した遠隔臨場※3など、ICTを活用した工事が可能になることが期待される。



ソフトバンクと岩田地崎建設は、次世代高速衛星通信や成層圏プラットフォームといったNTNソリューションを利活用することで、建設現場のi-Constructionを推進し、建設業における生産性の向上と安心・安全な施工現場の実現を目指して、取り組みを進めていくという。




※1幾春別川総合開発事業は、洪水から流域の安全を守り、広い地域に水を供給するため、桂沢ダムのかさ上げを行う新桂沢ダムと、幾春別川の支川である奔別川に三笠ぽんべつダムの新設を行う事業です。本工事は、新桂沢ダム建設に伴う林道の付替工事を行うもの。
※2工事の発注者などが遠隔から現場の状況や進捗などを確認すること。衛星通信を伝送路とする基地局が設置された建設現場


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