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デジコン編集部 2025.7.10

静岡の鈴与建設が旧東海大一高の解体前記録データを寄贈。レーザースキャナーと360度画像で数百万点の3次元点群データ保存

鈴与建設は、7月1日より解体工事が開始された旧東海大学第一高等学校(静岡市清水区)の校舎・体育館・武道館について、最新のデジタル技術を用いて記録した各種データを東海大学付属静岡翔洋高等学校に寄贈した。

同社には多くの旧東海大一高の卒業生が在籍しており、同窓会主催の「校舎への感謝とお別れ会」において解体前建物のデジタルアーカイブ化を提案した経緯がある。

BIM/CIM活用機器を母校記録保存に転用し誤差数ミリメートル以内の精密データ作成


鈴与建設土木工事部では、建設現場でのBIM/CIM活用を目的としたレーザースキャナードローンなどのICT機器を運用しており、その技術を活かした高精度なデジタル記録保存を実現した。

歴史ある教育施設の建築的価値の記録保存、3次元デジタルデータによる建築資産の継承、同窓生の母校への想いの永続的な保存を目的としている。

寄贈データは地上型レーザースキャナーおよびドローンによる点群データ、360度画像データ、ドローン映像データの3種類で構成されている。


点群データでは建物の正確な3次元形状を数百万点の点データとして記録し、誤差数ミリメートル以内での精密な建物形状の保存を実現している。

360度画像データでは校舎内外の全方位パノラマ画像による空間記録を行い、体育館・武道館内部の空間記録も含まれている。

ドローン映像データでは地上からでは撮影困難な部分の詳細記録を行い、建物を様々な角度から捉えた立体的な映像保存を実施した。

測量実施は2025年6月23日(月)、24日(火)の2日間で行われた。

高密度点群データによる3次元記録により、建物の詳細な空間情報をミリ単位で保存することが可能となっている。

これらのデータは将来的なメタバース空間での校舎再現や、建築アーカイブとしての活用が期待される貴重な資料となる見込みである。




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デジコン編集部

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