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デジコン編集部 2024.10.22

タワークレーンで高層ビルの通信環境を確保。三井住友建設が新手法を開発

三井住友建設は、タワークレーンと電力線搬送通信、衛星通信を組み合わせ、建設中の高層ビルで安定した通信環境を構築する手法の開発に成功した。

既存設備を活用した画期的な解決策


高さ100メートルを超える建設現場では、携帯電話やインターネットの通信が不安定になる課題があった。

この問題に対し、同社はタワークレーンの電力線用スリップリングを通信ケーブルとして転用する方法を考案した。

具体的には、電力線搬送通信技術(PLC)とStarlinkの衛星通信を組み合わせ、クレーンの旋回に影響されない安定した通信を実現している。

作業効率の大幅な向上を実現


本システムの導入により、施工階での情報共有・進捗管理に関する労務費を30%削減することに成功した。

また、クラウドベースのアプリケーションとリアルタイムで接続が可能となり、現場のモニタリング体制が強化された。

さらに、従来必要だった有線LANケーブルの延長工事が不要となり、通信環境整備のコストも削減できている。

将来展望


三井住友建設は、この技術を活用してICT/IoT機器の導入を進め、工事関係者間の円滑なコミュニケーションを実現する方針だ。

これにより、施工管理者、協力会社、製造工場、運送車両など、建設に関わる全ての関係者の業務効率化を目指している。



参考・画像元:三井住友建設株式会社プレスリリースより
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デジコン編集部

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