国土交通省は2022年4月25日、ICT建設機械等認定制度説明会をオンライン開催した。本稿では、この説明会をレポートしていく。認定制度の正式創設はまだされておらず、これから詳細を決定していくという。
同制度は、ICT施工の中小企業等への普及を加速させるため、従来から存在するバックホウや振動ローラ等の建設機械に後から装着する機器を含め、必要な機能等を有する建設機械や装置群を認定するものだ。
この認定を受けることにより、受発注者が現場でICT建設機械等であることを簡単に把握できるようになる、という利点がある。
認定は建機・測器・レンタルメーカー等が国交省に申請を行い、同省が書面確認などを行ったうえで認定するかどうか検討し、認定が決まればホームページで公表。
認定を受けた申請者は認定マークを自社の機械に貼り付けることにより、認定を受けている機械かどうかの判別ができるようになるという。
説明会では、これら概要のほか、規定案の説明も行われた。規定案は第1から12まであるため、それぞれの項目についても具体的に解説がされた。
第1では本制度の「目的」を規定。ICTの全面的な活用の推進に関する実施方針で規定されるICT建設機械による施工が実施される工事で、ICT建設機械を使用する者に対して機械の性能やそれが正しく発揮される方法等について明示することにより、生産性向上に寄与することを目的としている。
すなわち、前述した「ICT建設機械」は、「ICTの全面的な活用の推進に関する実施方針」に基づくICT建設機械による施工を行う上でのICT建設機械を認定していくものを意味する。
実施方針は3次元のデータを前提としており、認定の対象としているICT建設機械等は、一般的に3次元マシンコントロール(MC)や3次元マシンガイダンス(MG)と呼ばれる建設機械を想定しており、2次元のものは対象外となる。
第2の規定では認定に関して必要な内容を示し、1項ではICT建設機械について規定している。また第2項では後付け装置によって建設機械にマシンコントロールやマシンガイダンスの機能を持たせる装置群を認定できるとしている。
この第1・2項で、ICT建設機械と後付け装置について認定することを定めた。
第3項では作業内容によって機械の分類分けを行っており、例えば第1号の「掘削・方面整形作業用機械」はバックホウ等、第2号の「敷均し作業用機械」はブルドーザ等にあたる。同省によれば、これらの細かい分類は補足資料という形での公表を予定しているという。
加えて、第1項の別表についても解説。
別表としては「以下の機構Aを具備することを必須とし、かつ機構B又は機構Cのいずれかを具備することとする」と規定した。すなわち「機構AかつB」(マシンガイダンス)、「機構AかつC」(マシンコントロール)のどちらかが認定要件となる。
機構Aはベースマシン本体の位置(平面座標及び標高)と方位を測位する機能、機構Bはベースマシン本体の傾斜(ピッチ・ロール)とベースマシンを基準とする座標系における作業装置の位置及び角度、作業目標データと同じ座標系におけるベースマシン本体の位置情報から、施工目標と作業装置の位置の差分をオペレータに提供する機能、機構Cは機構Bに加え、作業目標データとの差分に基づいて作業装置を自動制御する機能とした。
ただ同省は、上記の認定要件では従前の実施方針においてICT建設機械等として扱っている機械が網羅できていないため、認定要件は精査しているという。
また第3規定ではICT建設機械等認定申請書に記載する項目について規定。申請は、基本的に製作者又は販売者が行うことを前提としているが、個別に後付け装置を取り付けている使用者等も申請できることとした。また第2項から第5項までは申請書の添付書類に関する資料について定めたものとなっている。
第4項は申請者への通知事項、第5の第1項は認定した際の公表について、第2項は取り消しの公表について定めているとした。
第6は認定しない場合について定めており、「申請者が当該申請の日以前に型式認定を受けた建設機械の型式が第9の各号の規定に該当することにより型式認定を取り消され、その取り消しの日から二年を経過しないとき、又はICT 建設機械建設機械認定申請書若しくはその添付書類中の重要な事項について虚偽の記載があるときは、当該申請者の申請に係る認定をしないものとする」と規定。
第7は認定内容に変更が生じた際には「その日から六十日以内に総合政策局公共事業企画調整課長に記載事項変更届出書を用いて届け出なければならない」などといった手続きや、第8では製作等を廃止した場合の手続きを定めているといった内容を解説した。
なお本認定制度の正式な規程については、まだ内容を精査中(2022年6月1日時点)であり、それに伴い、認定制度の申請期間についても、初回申請期限(当初は6月末予定)を変更するとの発表があった。今後の発表については、下記URLから情報を確認していただきたい。
同制度は、ICT施工の中小企業等への普及を加速させるため、従来から存在するバックホウや振動ローラ等の建設機械に後から装着する機器を含め、必要な機能等を有する建設機械や装置群を認定するものだ。
この認定を受けることにより、受発注者が現場でICT建設機械等であることを簡単に把握できるようになる、という利点がある。
認定は建機・測器・レンタルメーカー等が国交省に申請を行い、同省が書面確認などを行ったうえで認定するかどうか検討し、認定が決まればホームページで公表。
認定を受けた申請者は認定マークを自社の機械に貼り付けることにより、認定を受けている機械かどうかの判別ができるようになるという。
説明会では、これら概要のほか、規定案の説明も行われた。規定案は第1から12まであるため、それぞれの項目についても具体的に解説がされた。
認定制度の対象は、3次元MCや3次元MG。後付装置も対象内
第1では本制度の「目的」を規定。ICTの全面的な活用の推進に関する実施方針で規定されるICT建設機械による施工が実施される工事で、ICT建設機械を使用する者に対して機械の性能やそれが正しく発揮される方法等について明示することにより、生産性向上に寄与することを目的としている。
すなわち、前述した「ICT建設機械」は、「ICTの全面的な活用の推進に関する実施方針」に基づくICT建設機械による施工を行う上でのICT建設機械を認定していくものを意味する。
実施方針は3次元のデータを前提としており、認定の対象としているICT建設機械等は、一般的に3次元マシンコントロール(MC)や3次元マシンガイダンス(MG)と呼ばれる建設機械を想定しており、2次元のものは対象外となる。
第2の規定では認定に関して必要な内容を示し、1項ではICT建設機械について規定している。また第2項では後付け装置によって建設機械にマシンコントロールやマシンガイダンスの機能を持たせる装置群を認定できるとしている。
この第1・2項で、ICT建設機械と後付け装置について認定することを定めた。
第3項では作業内容によって機械の分類分けを行っており、例えば第1号の「掘削・方面整形作業用機械」はバックホウ等、第2号の「敷均し作業用機械」はブルドーザ等にあたる。同省によれば、これらの細かい分類は補足資料という形での公表を予定しているという。
加えて、第1項の別表についても解説。
別表としては「以下の機構Aを具備することを必須とし、かつ機構B又は機構Cのいずれかを具備することとする」と規定した。すなわち「機構AかつB」(マシンガイダンス)、「機構AかつC」(マシンコントロール)のどちらかが認定要件となる。
機構Aはベースマシン本体の位置(平面座標及び標高)と方位を測位する機能、機構Bはベースマシン本体の傾斜(ピッチ・ロール)とベースマシンを基準とする座標系における作業装置の位置及び角度、作業目標データと同じ座標系におけるベースマシン本体の位置情報から、施工目標と作業装置の位置の差分をオペレータに提供する機能、機構Cは機構Bに加え、作業目標データとの差分に基づいて作業装置を自動制御する機能とした。
ただ同省は、上記の認定要件では従前の実施方針においてICT建設機械等として扱っている機械が網羅できていないため、認定要件は精査しているという。
また第3規定ではICT建設機械等認定申請書に記載する項目について規定。申請は、基本的に製作者又は販売者が行うことを前提としているが、個別に後付け装置を取り付けている使用者等も申請できることとした。また第2項から第5項までは申請書の添付書類に関する資料について定めたものとなっている。
第4項は申請者への通知事項、第5の第1項は認定した際の公表について、第2項は取り消しの公表について定めているとした。
認定制度の正式規程や初回申請期限については、現在準備中(2022年6月1日時点)。最新情報は国交省HPまで
第6は認定しない場合について定めており、「申請者が当該申請の日以前に型式認定を受けた建設機械の型式が第9の各号の規定に該当することにより型式認定を取り消され、その取り消しの日から二年を経過しないとき、又はICT 建設機械建設機械認定申請書若しくはその添付書類中の重要な事項について虚偽の記載があるときは、当該申請者の申請に係る認定をしないものとする」と規定。
第7は認定内容に変更が生じた際には「その日から六十日以内に総合政策局公共事業企画調整課長に記載事項変更届出書を用いて届け出なければならない」などといった手続きや、第8では製作等を廃止した場合の手続きを定めているといった内容を解説した。
なお本認定制度の正式な規程については、まだ内容を精査中(2022年6月1日時点)であり、それに伴い、認定制度の申請期間についても、初回申請期限(当初は6月末予定)を変更するとの発表があった。今後の発表については、下記URLから情報を確認していただきたい。
国土交通省 ICT建設機械等認定制度 HPはこちらhttps://www.mlit.go.jp/sogoseisaku/constplan/sosei_constplan_tk_000050.html
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