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デジコン編集部 2023.5.1
いま注目の建設スタートアップ

東亜建設工業の砂撒船にて、ARAV開発の油圧ショベル「遠隔操作 /自動運転システム」活用

CONTENTS
  1. 熟練オペレータの減少、省人化や効率化が現場で求められている。
    1. 実証実験について
東亜建設工業が、砂撒船の海上作業における生産性向上を目指した実用化試験を実施。ARAVが開発した油圧ショベルの遠隔操作・自動運転システムが活用された。

熟練オペレータの減少、省人化や効率化が現場で求められている。


砂撒船は、港湾工事で利用される作業船の一種。護岸基礎の築造や漁場として海域環境を改善するため海底に土砂を撒く作業を行う。

従来、砂撒船の土砂投入作業は2台のバックホウをそれぞれ複数のオペレータが交代しながら操作している。

加えて、海底に均一な厚さで土砂を撒くためには、掘削から投入までバックホウ同士が接触しないようお互いにタイミングを合わせる必要があり、作業時間と投入精度はオペレータの技能や経験に依存している。

さらに、少子高齢化に伴う担い手不足より、熟練オペレータが減少していることから、自動運転による省人化・効率化が望まれていた。



ARAVが開発した遠隔操作・自動運転システムは、国内市場における約84%(ARAV調べ)もの建機に対応が可能であり、ジョイスティックとフットレバーで操作するバックホウやキャリアダンプ、ステアリングとアクセル・ブレーキで操作するホイールローダー等、土木・建設現場で広く利用されている機体を対象としている。

本システムは、各種センサーにより建設機械の状態や周囲の状況をリアルタイムに把握することができ、自動運転も可能だ。

実証実験について


2022年末、東亜建設工業の千葉県袖ケ浦市にあるヤードにて砂撒船の土砂投入作業を模擬した2台のバックホウに本システムを導入し、実用化試験が行われた。

検証では、2台のバックホウによる掘削作業を1名のオペレータが遠隔操作し、掘削後の旋回・投入作業を自動運転で行う一連の作業(掘削から投入)を適切に実行できるかの確認を実施。

検証の結果、お互いのバックホウが接触することなく一連の作業を交互に行うことができ、オペレータによる直接操作と変わらないサイクルタイムで作業ができることを確認した。


参考・画像元:ARAVプレスリリース
WRITTEN by

デジコン編集部

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