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デジコン編集部 2025.10.2

大阪の淺沼組が工事現場事務所にWellness Containerを順次適用。建設発生土と吉野杉で心身の健康増進を実現

淺沼組は、建設の最前線で働く社員の心身の健康増進などを目的に、工事現場事務所の仮設コンテナハウスの内装へ、容易に自然素材を取り込むことができる「Wellness Container」の適用を開始したと発表した。

ワークショップによる施工でチームワーク醸成も実現


同社は大阪市浪速区に本社を置き、創業以来130年以上、顧客に寄り添い誠実なモノづくりに専心する総合建設会社である。

Wellness Containerとは、工事現場に設置する従来の無機質なコンテナハウスの内装を、自然素材や自然音などを手軽に取り入れることによって、温かみがある心地良い空間へと生まれ変わらせる取り組みである。

これらは当該現場社員によるワークショップを通じて行われ、状況や意向に応じて事業主や設計事務所にもご参加いただいている。

Wellness Containerの特徴として、まず自然素材の活用がある。

現場で発生する建設発生土を用いた土壁パネルや、同社創業地である奈良県の吉野杉などを用いた腰板・天井ルーバー・机天板、吉野地域の森林で収録した自然音をハイレゾスピーカーで再生する等、自然素材をふんだんに取り込むことで、温かみがある心地よい空間を演出する。


既存什器の活用によるコスト抑制も特徴である。

従前から使用されている机やカウンターにそのまま自然素材を装着できる仕様とすることで、コストを抑制し、施工時間の短縮にも寄与する。


設置、解体・転用が容易な点も特徴である。

内壁に施している土壁パネル及び吉野杉の腰板は、マグネット式で着脱可能となっている。

机天板はデスクサイズに加工した天板を被せるだけで設置できるため、容易に設置、取り外し・転用が可能である。


同社が推進するGOOD CYCLE PROJECTである建設業から循環型社会を目指す取り組みにも親和性が高い。

短工期で施工可能な点も特徴で、ワークショップにより施工し、製作は1日で完了し、取り付けも当日中に完了可能である。


目的・狙いとして、工事現場の事務所は一時的な利用に留まるため、現地に仮設のコンテナハウスを設置することが一般的である。

全従業員の5割ほどが現場業務に従事しており、その中でも多くの人が、コンテナハウス内で事務作業を行っている。

無機質なコンテナハウスの内装をWellness Containerにより生まれ変わらせることで、心身の健康増進を実現する。

2021年に同社名古屋支店にて、自然素材をふんだんに取り込んだリニューアルを実施した。

名古屋支店で働く社員と、一般的なオフィスである同社九州支店で働く社員の抗疲労に対する調査を実施し、名古屋支店で働く社員の方が健康増進に寄与することが実証されている。




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デジコン編集部

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