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デジコン編集部 2025.7.29

鉄建建設とJR東日本が点群データ活用軌道面監視システム開発。50mmを超える変位をリアルタイム検知・アラート発報

鉄建建設は東日本旅客鉄道と共同で「点群データを活用した軌道面監視システム」を開発した。

線路下や線路周辺の掘削作業等において、バラスト陥没などにより軌道が変状すると列車の運行に支障するため、リアルタイムな変位検知と工事従事者へアラート発報する仕組みを構築した。

3Dセンサで線路内立ち入り不要、監視エリア全体をメッシュ分割でリアルタイム監視


線路下や線路周辺の掘削作業等において、バラスト陥没などにより軌道が変状すると列車の運行に支障する。

そのため施工中の軌道変位量は定められた基準値以内となるように管理し、変位が管理基準値に達する前に軌道整備等の対応を行っている。

従来の軌道面監視は計測機器を用いる場合は自動追尾式トータルステーション等を用いてあらかじめ決められたポイントの変状監視を行っており、計測結果を把握するまでに数分の時間を要していた。

また機器の設置やメンテナンスのため、線路内に立ち入る必要があった。

本システムは3Dセンサで取得した点群データを解析することにより、線路内に立ち入る必要はなく監視エリア全体の変状をリアルタイムに把握することができる。


監視エリアをメッシュ状に分割し、それぞれのエリアで50mmを超えるバラスト陥没や隆起が発生した際、現地ではブザーの鳴動や回転灯の点滅によるアラート発報を行う。

同時にあらかじめ登録された工事関係者へのメール発信を行うシステムとなっている。


従来システムでは特定ポイントのみの監視で数分の時間を要し、機器設置で線路内立ち入りが必要だったが、新システムでは監視エリア全体をリアルタイムで監視できるため、安全性と効率性が大幅に向上する。

点群データの解析技術により、軌道面の微細な変化も正確に捉えることが可能になった。




参考・画像元:鉄建建設プレスリリースより
 
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デジコン編集部

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