マップフォーとNTTフィールドテクノ、愛知県東浦町でAIとLiDARを活用した道路維持管理の実証実験を開始。インフラ老朽化対策を効率化

マップフォーとNTTフィールドテクノは、愛知県が推進するスタートアップ活用まちづくり支援事業「スタまち」の選定事業に採択され、東浦町においてAIとLiDAR解析技術を活用した道路維持管理業務の効率化に向けた実証実験を開始すると発表した。

インフラの老朽化が進む中で、限られたリソースで効率的な保全を行うため、デジタル技術を用いて道路の損傷状況を自動で診断・管理するシステムの構築を目指す。

ドライブレコーダーとLiDARで点群データを取得し、AIで劣化を診断

地方自治体では、道路維持管理に必要な土木技師や予算が減少傾向にあり、従来の目視点検や現地確認に依存した管理手法の限界が課題となっていた。

特に東浦町では、道路損傷に関する情報管理が統一されておらず、修繕箇所の優先順位付けや現地確認に多大な時間を要しており、職員の負担軽減と対応の迅速化が求められていた。


今回の実証実験では、車両に搭載したドライブレコーダーのカメラ画像とLiDAR（ライダー）から取得する高精度な3次元点群データを活用する。

これらのデータをAIで解析することで、道路のひび割れやポットホールなどの劣化状況を自動で診断し、修繕が必要な箇所の優先順位付けまでを行う仕組みを構築する。

マップフォーはLiDARを用いた点群データの解析を担当し、NTTフィールドテクノはドライブレコーダーによるデータ収集・可視化および受付管理ツールの開発を担う。

これにより、広範囲な道路状況を効率的に把握できるようになり、職員が現地に赴く回数を減らすとともに、データに基づいた科学的な維持管理計画の策定が可能となる。