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デジコン編集部 2025.6.9

JTOWER、通信事業者取得鉄塔で初の携帯キャリア4社タワーシェアリングを開始。沖縄県で運用開始、約7,400本運用でドコモ・NTT東西から鉄塔カーブアウト推進

JTOWERは、通信事業者から取得した通信鉄塔で初となる携帯キャリア4社によるタワーシェアリングの運用を開始すると発表した。

沖縄県に所在する鉄塔で、調整・準備が整った携帯キャリアから順次運用が開始される。

同社は2020年より屋外タワーシェアリング事業に本格参入し、通信事業者各社からの鉄塔買取(カーブアウト)を積極的に進め、2025年3月時点で約7,400本の通信鉄塔を運用している。

2022年以降ドコモ・NTT東西から鉄塔譲受契約で体制強化。設備投資削減・環境負荷低減・景観配慮、通信インフラ老朽化・災害対応課題解決に貢献


同社は2022年以降、NTTドコモNTT東日本、NTT西日本が保有する通信鉄塔を譲り受ける契約を締結し、所有権の移管を進めている。

この取り組みにより、シェアリングへの利用が可能な鉄塔を継続的に増やし、タワーシェアリング事業の体制強化を図っている。

2020年の屋外タワーシェアリング事業への本格参入以来、同社は自社にて建設する鉄塔のほか、広く通信事業者各社からの鉄塔の買取を積極的に進めることで事業規模を拡大している。

本戦略により、既存インフラの有効活用と新規インフラ整備の両面からタワーシェアリング市場の拡大を推進している。

今回の携帯キャリア4社によるタワーシェアリング開始は、通信事業者取得鉄塔での初の事例となる。


これまでは自社建設鉄塔での複数キャリア対応が中心だったが、既存インフラを活用した本格的なシェアリング事業の展開により、業界での新たなマイルストーンとなる。

タワーシェアリングの活用により、通信事業者の設備投資、運用保守にかかるコストを削減できることはもちろんのこと、工事回数が減ることによる環境負荷の低減、景観への配慮にもつながる効果が期待される。

複数の通信事業者が同一の鉄塔インフラを共同利用することで、個別に鉄塔を建設する必要性が削減される。

沖縄県での運用開始は、離島や地方部でのタワーシェアリング展開のモデルケースとしても注目される。地理的制約により鉄塔建設用地の確保が困難な地域において、既存インフラの有効活用は特に重要な意味を持つ。


調整・準備が整った携帯キャリアから順次運用が開始される方式により、段階的な導入による技術的・運用的課題の解決が図られる。この慎重なアプローチにより、4社同時運用の安定性と信頼性を確保する。

約7,400本という運用規模は、国内タワーシェアリング事業者として最大級の規模である。この大規模なインフラ基盤により、全国規模でのタワーシェアリングサービス提供が可能となっている。






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デジコン編集部

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