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デジコン編集部 2024.11.21

建機のフロントガラスに警告情報を表示。マクセルと清水建設がトンネル工事現場で実証実験

マクセルは、清水建設と共同で、建設車両向けガラス反射型ディスプレイ「BM-Display」の実証実験をトンネル工事現場で実施したことを発表した。

工事現場の安全対策として、ハザードマップのデジタル化に取り組んだもので、ドライバーの記憶や標識に頼らない新しい警告システムの効果を確認した。

視点移動を最小限に抑えた安全対策


BM-Displayは、マクセルが2023年8月に開発した技術をさらに小型化したもので、建設車両のフロントガラスに必要な警告情報を表示する。

従来の工事現場では、紙や電子データによる警告情報をドライバーが記憶するか、設置された標識を確認する必要があった。

新システムでは、必要な場所で自動的に警告情報がフロントガラスに表示されるため、漫然運転による見落としのリスクを低減できる。

実証実験では、トンネル工事現場のダンプトラックに装置を搭載し、ドライバーの視点移動を最小限に抑えながら、効果的な警告情報の伝達が可能であることを確認した。

高齢者・新人ドライバーの安全運転をサポート


装置の仕様は、視野角が4.4×2.0度、解像度が800×480ピクセル、質量は0.6kgと、実用性を重視した設計となっている。

マクセルは、高齢者や新人ドライバーの安全運転支援による労働力確保を見据え、早期の製品化を目指している。

さらに、バスや電車、除雪作業車など、建設車両以外の商用車への展開も検討している。

なお、この実証実験の詳細は、一般社団法人日本建設機械施工協会発行の「建設機械施工 Vol.76」(2024年9月発行)に「照明を活用した坑内の安全対策」として論文掲載されている。


参考・画像元:マクセル株式会社プレスリリースより



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