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デジコン編集部 2024.2.19

安藤ハザマ、コンクリ打ち継ぎ判定をタブレット上で可能に。誰でも瞬時に品質を判断

安藤ハザマが、コンクリート打継面処理の評価を誰でも簡易かつ瞬時に漏れなく行える打継面処理評価システム「ミドリガメ」を開発した。

コンクリートダムや橋脚などのコンクリート構造物では、打継面処理により打継コンクリートとの付着を向上させる。

打継面処理とは、打継面のレイタンス(※コンクリート中のセメントの微粒子や骨材の微粒分が、コンクリートの上面に上昇して堆積した、多孔質で脆弱な薄層)を高圧水やワイヤーブラシなどによって取り除く処理のこと。

不足すると打継面の力学・耐久性能の低下に大きく影響するため、適切に処理を実施することが重要だ。

現在、打継面処理の良否判定は熟練技術者の経験に基づいた目視判定によって行われることが多く、経験未熟な技術者がこれらを簡易かつ定量的に確認できる状態ではなかった。

これらの課題を解決するために、本システムではタブレット端末で撮影した画像から打継面の良否を簡易かつ瞬時に漏れなく評価することを可能にした。


本システムは、打継面処理後の打継面の骨材分布状態に着目し、以下の構成となっている。

はじめに、タブレット端末で打継面画像を取得し、対象とする骨材のみを抽出するためにフィルタサイズ(※一般的に画像のノイズを除去するために行われる処理(フィルタ処理)の平滑化を行う領域のサイズ)の異なる2種類の平滑化画像(※画像中の急激な濃度値の変化を滑らかにした画像)を生成

次に、これらの差分から骨材部を定量的に抽出し、骨材部の面積割合を基に処理の良否を判定する。

任意のメッシュ単位で「処理十分」「処理不十分」の判定結果を数秒で表示。これにより、漏れなく追加処理の要否をその場で確認することができ、迅速に是正指示が行えるようになる。

さらに、事前に現場環境に適したパラメータ設定を行うことで、打継面の乾湿状態にかかわらず誰でも簡易かつ適切に判定が行える。判定結果は自動的にタブレット端末に保存され、トレーサビリティの確保にも活用できるという。



参考・画像元:安藤ハザマプレスリリース



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デジコン編集部

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