コラム・特集
デジコン編集部 2024.7.24

土木浚渫工事を担う「白海(北九州市)」が遠隔支援ツールを導入。海上での遠隔臨場により安全性と効率性を確立

株式会社白海(福岡県北九州市)は、海・陸土木浚渫工事を専門とする企業で、福岡県北九州市に拠点を設けている。

主要な業務内容は港湾や航路の浚渫工事、埋立地の造成、環境保全に関わる土木工事などで、最新技術を駆使し効率的な作業を重視している。

その白海が今回、現場の「あれ、これ、それ」が伝わる遠隔支援ツールSynQ Remote(クアンド社提供)を導入した。

現場の人手不足や働き方に対応するため「技術部」を発足


海上工事の現場臨場では洋上での確認が必要なため、これまでは発注者と日程を調整して船で一緒に現場まで行く必要があった。

一度船に乗るとすぐに降りることはできず、とても手間と時間がかかる。

遠隔臨場は国が進めるi-constructionの注力領域であり、働き方改革にも寄与するため、白海としても力を入れて取り組もうと考えていたという。

(写真:技術部 竹内氏と浚渫船「アポロ18号」の模型)

さらに白海では、現場の人手不足や働き方に対応するため、現場から一部の業務を分担する目的で作られた「技術部」にて、働き方改革に繋がるDXにも積極的に取り組んでいる。

「SynQ Remote」導入は、現場から付帯業務を巻き取って業務負担を軽減させ、現場の技術者が施工管理に専念する時間を増やすことに繋がる。

ICTに抵抗があった現場技術者も積極的に活用


遠隔臨場を始めた当初は「自分たちの業務を変えたくない」という現場の声も大きく、特にICTに抵抗がある年配技術者も多かったという。
 
しかし、現場の声に向き合ってサポートを続けた結果、徐々に浸透して今では現場から「非常に便利だね」という声も上がるようになった。

SynQ Remote(シンクリモート)は現場の「あれ、これ、それ」が伝わるビデオ通話ツールだ。遠隔地にいる管理者と現場担当者が、リアルタイム映像を双方で見ながら、まるで横にいるかのように現場の確認・指示が可能だ。


遠隔からプロフェッショナルな判断を可能にすることで、人手不足、技術承継、労働集約型からの脱却といったあらゆる現場に共通する課題を解決する。

これまで直接引き継がれてきた現場の技術をSynQ Remoteでナレッジ化することで、現場で直接見なくてもその技術を学ぶことができる。



参考・画像元:株式会社クアンドプレスリリース
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デジコン編集部

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