
国土交通省は、北海道および沖縄をモデル地区に選定し、過去の事故発生場所・時間帯等のデータを分析して対策を検討する、データ駆動型のロードキル対策を本格的に開始した。
直轄国道では、年間約7万件の「ロードキル」が発生しており、従来から対策を講じているものの事故件数は高止まりしている。
ロードキルとは、道路建設などにより野生動物の生息域が分断され、道路に侵入した動物が車両に轢かれるなどして死亡する事故のことだ。

こうした状況を踏まえ、今年度より北海道および沖縄をモデル地区に選定し、過去の事故発生場所・時間帯等のデータを分析して対策を検討する、データ駆動型のロードキル対策を試行している。
6月には、過去のロードキル発生情報を集約したデータベースを構築し、北海道はエゾシカ、沖縄はヤンバルクイナとケナガネズミを対象に事故多発区間・時期・時間帯を特定した。あわせて、「ロードキル発生箇所マップ」を道路局のホームページ上で公表した。
このたび、ロードキル多発時期の10月にあわせ、データ分析結果を踏まえて検討した現地での対策を本格的に開始する。
今後、現地対策の実施による事故発生件数や車両走行速度の変化などを検証し、より効果的な対策を検討・実施する。
モデル地区で得られた知見やノウハウをもとに、全国の直轄国道においてもデータ駆動型ロードキル対策を展開し、人と野生生物が共生できる安全な道路づくりを推進する。
国道36号では、特にエゾシカの事故が多発している48キロポストから58キロポストを対策区間として抽出した。事故多発時期は10月、時間帯は早朝・夜間だ。

実施内容は、シカ注意の路面表示の設置、道路情報板での事故注意喚起などとなっている。積雪時の視認性を考慮し、路面表示の色をピンクにし、ドライバーからの視認性を考慮して文字サイズを調整した。
道路情報板では、シカ事故多発する期間であることや時間帯を情報提供し、外国人旅行者のドライバーにも注意喚起できるよう英語表記も交互に表示する。
また、例年、北海道開発局で作成している「エゾシカ衝突事故マップ」を更新、公開し、ドライバーにエゾシカ等の野生動物の出没に備えた安全運転を注意喚起している。
国道58号では、ヤンバルクイナとケナガネズミの事故箇所が重複する0キロポストから6キロポストを対策区間として抽出した。多発時期・時間帯は、ヤンバルクイナが5月・早朝、ケナガネズミが10月・早朝夜間だ。

実施内容は、ケナガネズミ注意の路面表示の設置、ロードキル注意喚起ポスターの設置などとなっている。なお、ヤンバルクイナのロードキル対策については、来春開始を予定している。
ケナガネズミの路面表示は6箇所に設置され、造形を単純化したピクトグラムを採用し、巣から抜け出すような動的なデザインとした。
走行中の視認性を高めるため、縦横比を調整し、注意を引きつけるため暖色を採用した。夜間の視認性を高めるため、光を反射する高輝度ビーズ入り製品を使用している。
また、国頭村立奥小学校児童と連携し、ケナガネズミロードキル注意喚起ポスターを作成し、沖縄県内セブンイレブン約200店舗や沖縄本島の道の駅10箇所などに掲示する。
さらに、トヨタ自動車が開発するレンタカー向け運転みまもりアプリを通じ、車載マルチメディア画面へのポップアップ表示と音声通知にてドライバーへの注意喚起を行う。
トヨタレンタリース沖縄の貸し出し車両約3,000台で実施予定。
ロードキルデータベースは、道路管理者・環境事務所・警察等の持つロードキル発生情報等を収集整理したもので、データベース内データに基づき地図上にプロットし、発生頻度の高いホットスポットを色付けして表示する。
クリックするとロードキル発見日時・天候や動物種などの情報がポップアップで確認できる。
ロードキルデータベースを構築し事故多発区間と時期を特定
直轄国道では、年間約7万件の「ロードキル」が発生しており、従来から対策を講じているものの事故件数は高止まりしている。
ロードキルとは、道路建設などにより野生動物の生息域が分断され、道路に侵入した動物が車両に轢かれるなどして死亡する事故のことだ。

こうした状況を踏まえ、今年度より北海道および沖縄をモデル地区に選定し、過去の事故発生場所・時間帯等のデータを分析して対策を検討する、データ駆動型のロードキル対策を試行している。
6月には、過去のロードキル発生情報を集約したデータベースを構築し、北海道はエゾシカ、沖縄はヤンバルクイナとケナガネズミを対象に事故多発区間・時期・時間帯を特定した。あわせて、「ロードキル発生箇所マップ」を道路局のホームページ上で公表した。
このたび、ロードキル多発時期の10月にあわせ、データ分析結果を踏まえて検討した現地での対策を本格的に開始する。
今後、現地対策の実施による事故発生件数や車両走行速度の変化などを検証し、より効果的な対策を検討・実施する。
モデル地区で得られた知見やノウハウをもとに、全国の直轄国道においてもデータ駆動型ロードキル対策を展開し、人と野生生物が共生できる安全な道路づくりを推進する。
国道36号では、特にエゾシカの事故が多発している48キロポストから58キロポストを対策区間として抽出した。事故多発時期は10月、時間帯は早朝・夜間だ。

実施内容は、シカ注意の路面表示の設置、道路情報板での事故注意喚起などとなっている。積雪時の視認性を考慮し、路面表示の色をピンクにし、ドライバーからの視認性を考慮して文字サイズを調整した。
道路情報板では、シカ事故多発する期間であることや時間帯を情報提供し、外国人旅行者のドライバーにも注意喚起できるよう英語表記も交互に表示する。
また、例年、北海道開発局で作成している「エゾシカ衝突事故マップ」を更新、公開し、ドライバーにエゾシカ等の野生動物の出没に備えた安全運転を注意喚起している。
国道58号では、ヤンバルクイナとケナガネズミの事故箇所が重複する0キロポストから6キロポストを対策区間として抽出した。多発時期・時間帯は、ヤンバルクイナが5月・早朝、ケナガネズミが10月・早朝夜間だ。

実施内容は、ケナガネズミ注意の路面表示の設置、ロードキル注意喚起ポスターの設置などとなっている。なお、ヤンバルクイナのロードキル対策については、来春開始を予定している。
ケナガネズミの路面表示は6箇所に設置され、造形を単純化したピクトグラムを採用し、巣から抜け出すような動的なデザインとした。
走行中の視認性を高めるため、縦横比を調整し、注意を引きつけるため暖色を採用した。夜間の視認性を高めるため、光を反射する高輝度ビーズ入り製品を使用している。
また、国頭村立奥小学校児童と連携し、ケナガネズミロードキル注意喚起ポスターを作成し、沖縄県内セブンイレブン約200店舗や沖縄本島の道の駅10箇所などに掲示する。
さらに、トヨタ自動車が開発するレンタカー向け運転みまもりアプリを通じ、車載マルチメディア画面へのポップアップ表示と音声通知にてドライバーへの注意喚起を行う。
トヨタレンタリース沖縄の貸し出し車両約3,000台で実施予定。
ロードキルデータベースは、道路管理者・環境事務所・警察等の持つロードキル発生情報等を収集整理したもので、データベース内データに基づき地図上にプロットし、発生頻度の高いホットスポットを色付けして表示する。
クリックするとロードキル発見日時・天候や動物種などの情報がポップアップで確認できる。
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