行政・政策
デジコン編集部 2025.11.13

国交省が鉄道信号装置の緊急点検結果を公表。全国186事業者中10事業者で条件設定に不備

国土交通省は2025年11月12日、東急田園都市線列車衝突事故を踏まえた信号装置の緊急点検結果を中間報告として公表した。

全国の鉄軌道事業者を対象とした点検で、一部事業者において信号装置の条件設定が不十分であることが判明した。

4760駅を点検し15駅で不備を確認、既に安全対策は完了


国交省は2025年10月10日、全国の鉄軌道事業者に対して信号装置の条件設定についての緊急点検を指示していた。

今回の中間報告は、その点検結果をとりまとめたものである。緊急点検の対象となったのは計186事業者4760駅で、信号場等を含む数値だ。

このうち信号装置の条件設定が不十分な箇所が確認されたのは計10事業者15駅だった。

JR東日本とJR西日本については点検が未了であるため、今回は中間報告という位置づけとなっている。


信号装置の条件設定が不十分であることが確認された箇所については、既に設備改修等により安全が確保されている状況だ。

全数点検が終了していないJR東日本とJR西日本に対しては、早急に点検を終えるよう指示するとともに、点検終了までの間は指令の監視体制や運転士との連絡体制を強化するなどの安全確保策を講ずるよう指示している。

国交省は今回の点検結果等を踏まえ、鉄道輸送の安全確保に向けて必要な対応を行っていく方針を示した。

東急田園都市線での列車衝突事故を契機とした今回の緊急点検により、全国規模での鉄道信号システムの安全性確認が進められた形だ。




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デジコン編集部

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