ニュース
デジコン編集部 2026.3.24

人が立ち入れない危険地帯の地下構造を可視化。産総研がドローン磁気探査による斜面災害リスク評価技術を確立

CONTENTS
  1. 熱水変質帯や地質の脆弱部を空中から推定。従来手法では不可能な調査が現実に
  2. 斜面災害対策・資源調査・インフラ管理への応用に期待
国立研究開発法人産業技術総合研究所(産総研)は2026年3月、ドローンを用いた高解像度な磁気探査技術を火山地域や急峻地形など人が立ち入ることが困難な危険地帯で実証し、その有効性を確認したと発表した。

建設・インフラ分野で課題となっている斜面崩壊リスクの評価において、新たなアプローチとして注目される成果だ。

熱水変質帯や地質の脆弱部を空中から推定。従来手法では不可能な調査が現実に


今回確立した技術の核心は、ドローンに搭載した磁気センサで地下の構造を非接触・高解像度に計測できる点にある。

火山地域や急峻な斜面では、熱水変質によって岩盤が脆弱化した「熱水変質帯」が斜面崩壊の一因となることが知られているが、危険すぎて人が近づいて調査できない場所も多い。

(無人航空機(ドローン)による磁気探査の様子)

産総研が実証した技術では、こうした立入困難地でもドローンが上空から磁気データを収集し、熱水変質帯や斜面崩壊に関連する地質構造を可視化することで、災害リスクの高い脆弱部を推定できる。

斜面災害対策・資源調査・インフラ管理への応用に期待


本技術は斜面災害リスク評価にとどまらず、資源調査やインフラ管理の新たな調査手法としての展開も視野に入る。


〈観測された磁気の異常(全磁力異常図)〉


近年、気候変動の影響で土砂災害・斜面崩壊のリスクが高まる中、危険箇所をいかに効率的・安全に把握するかは防災・建設分野の共通課題となっている。

人を危険にさらすことなく地下構造を高解像度で把握できるドローン磁気探査技術の実用化は、斜面管理やインフラ点検における新たな可能性を切り開くものとして期待される。




印刷ページを表示
WRITTEN by

デジコン編集部

建設土木のICT化の情報を日々キャッチして、わかりやすく伝えていきます。

建設土木のICT活用など、
デジコンからの最新情報をメールでお届けします

会員登録

会員登録していただくと、最新記事を案内するメールマガジンが購読できるほか、会員限定コンテンツの閲覧が可能です。是非ご登録ください。