キャタピラージャパンの油圧ショベル。国土交通省の省人化建設機械認定を取得

キャタピラージャパンは、同社の「ICT 油圧ショベル チルトローテータ仕様」と「油圧ショベル チルトローテータ仕様」が国土交通省のICT建設機械認定制度における省人化建設機械として認定されたと発表した。

建設現場での深刻な人手不足解決に向けた新たなソリューションとして期待が高まっている。

40度のチルト機能により狭隘地での大型車両投入が可能に

認定を受けた油圧ショベルには、作業装置を左右最大40度のチルト及び360度の旋回を可能にするCatチルトローテータが装着されている。

この機能により、車両が施工面に正対していない状況でも、チルトローテータのチルトと旋回機能でバケット刃先を施工面に正対させることができる。

結果として車両の移動回数を最小限に抑えることが可能となり、作業効率の大幅な向上を実現している。

従来では投入が困難だった狭隘地においても、より大型の車両を投入して施工作業を行うことができるため、現場での省人化効果が期待される。

今回認定されたのは、3Dマシンガイダンスおよびコントロール機能をチルトローテータでも使用できるICT油圧ショベルと、2Dマシンガイダンス及びコントロールが標準装備されている油圧ショベルの2つの型式である。




対象機種はCat次世代油圧ショベルの313、315、317、320、323、325となっている。

対象となるチルトローテータはTRS10、TRS12、TRS17、TRS18、TRS20で、いずれもグラップルモジュール付きを含む仕様である。

同システムの主要な特長として、チルトローテータ専用の追加モニタやハーネスが不要で、次世代油圧ショベルと完全統合されている点が挙げられる。

2Dまたは3Dのマシンコントロール、ガイダンス機能、フロント作業機作動範囲制限システム、ペイロードシステムなどの機能を搭載している。

また、カプラのロック状態を確認できるSecureLockシステムのSタイプカプラを採用し、骨材や土砂の撒き出しに便利なバケットシェイク機能も搭載されている。

ホームポジション機能により、設定したポジションへの自動復帰も可能である。

省人化建設機械として認定されるためには、従来に比べて人工削減効果が30パーセント以上という条件を満たす必要があり、同製品はこの基準をクリアしている。