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デジコン編集部 2025.5.29

日本特殊陶業と日立プラントサービス、工場排出CO₂の液化・利活用実証試験開始に合意。2026年10月より1日最大3トンのCO₂を回収・液化し地域資源転換を目指す

日本特殊陶業(本社:名古屋市東区)と日立プラントサービス(本社:東京都豊島区)は、2026年10月より日本特殊陶業小牧工場(愛知県小牧市)のボイラーから排出されるCO₂を回収・液化し、地域社会でカーボンリサイクル資源として利活用することを目的とした共同の実証試験の開始に合意した。

地球温暖化対策の重要性が高まるなか、CO₂排出量の削減は喫緊の課題となっており、両社はそれぞれの技術を結集し、CO₂を資源として捉え、地域で有効活用する循環型社会の実現をめざす。

日本特殊陶業製CO₂回収装置と日立プラントサービス製液化装置を組み合わせ。純度99.95%以上の液化CO₂製造システムを構築


本実証試験では、日本特殊陶業が開発したCO₂回収装置と、日立プラントサービスが開発した小型CO₂液化装置を組み合わせ、1日あたり最大3トン、純度99.95%以上の液化CO₂を製造するシステムを構築する。

実証試験の目的は、工場から排出されるCO₂を回収・液化し、地域資源としての利活用を実証することである。

場所は日本特殊陶業小牧工場(愛知県小牧市大字岩崎2808)で、期間は2026年10月から実証機立ち上げを開始する予定となっている。

実証内容は、日本特殊陶業製CO₂回収装置による工場のボイラー排ガスからのCO₂回収、日立プラントサービス製CO₂液化装置によるCO₂の液化、液化CO₂の地域資源としての利活用方法の検討・実証となっている。

利活用例としては農業、工業、食品産業などが想定されており、目標は1日あたり最大3トン、純度99.95%以上の液化CO₂を製造することである。

各社の役割では、日本特殊陶業がCO₂回収装置の提供、実証試験全体の設計、地域との連携を担当する。

日立プラントサービスはCO₂液化装置の提供、液化システムの最適化を担当し、両社で排出源から利活用先までのCO₂の可視化を行う体制となっている。

今後の展望として、両社は本実証試験で製造した液化CO₂を愛知県内で2027年に販売する予定である。

また、この実証試験で得られた知見をもとに技術の確立を行い、2027年内には1日あたり最大10トンの処理能力を有するCO₂回収・液化システムの販売開始を目指している。





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