アクトエンジニアリング。建設事故150本以上を3DCGアニメ化した安全教育サービス「アクビィ」提供開始

アクトエンジニアリングは、建設現場の安全教育をデジタル化する映像配信サービス「アクビィ（Acvie）」の提供を4月1日より開始した。

工事現場で起こりうる事故や災害、ヒヤリハット事例を3DCGアニメーションで再現し、オンラインで視聴できるサービスだ。

1〜3分の短尺映像で隙間時間に学習可能、紙資料では伝わりにくい事故の瞬間を視覚化

厚生労働省の2023年労働災害発生状況によると、建設業は他業種に比べて依然として死亡者数が最も多く、安全管理のさらなる強化が求められている状況だ。

事故発生時には詳細な報告書の作成が義務づけられているが、現場経験の少ない新人や日本語に不慣れな外国人労働者にとっては理解が難しく、教育の伝達に課題があった。

こうした背景から、アクトエンジニアリングは誰にでも伝わる安全教育を目指し、事故・災害の"見える化"を図る3DCGアニメーション映像の開発に至った。


「アクビィ」の最大の特徴は、従来の実写映像では暗転されがちな"事故の瞬間"を、CGによって衝撃的な場面まで明確に可視化している点だ。

これにより、現場で働く労働者の安全意識に強く訴えかけることができる。

また、事故・災害事例は1本あたり1〜3分で視聴可能な構成となっており、多忙な現場でも朝礼前や昼休みといった隙間時間に利用できるよう設計されている。

映像にはナレーションが付いており、事故原因や再発防止策を明確に伝えることで、「なぜ危険なのか」「どうすれば避けられるか」を理解しやすくしている。

コスト面では、教材制作・テスト機能を省くことで価格を抑えた提供を実現し、安全対策に多くの費用を割けない中小企業でも導入しやすい設計となっている。

また、教育資料を自社で用意する必要がなくなるため、業務負担軽減にもつながる。

コンテンツは大手ゼネコン現場の安全担当者が監修しており、150本以上の豊富なラインナップが用意されている。

「移動式クレーンの転倒」や「鉄骨建方中の墜落」といった、実際に起こった深刻な事故を3DCGで再現し、どのように回避すべきだったのかをわかりやすく伝える内容となっている。

事故・災害の再現映像に加え、送り出し教育・雇い入れ時教育（労働安全衛生法 第59条）に活用できる映像や安全衛生年間行事に合わせた教育映像も視聴可能だ。

150本以上の映像の中には、予定外作業やリスクアセスメントについてなど、社内での座学講習、職長教育で活用できる映像も多数含まれている。

「アクビィ」は、現場での社内研修、新人教育・外国人労働者向けの教育、送り出し教育や雇い入れ時教育、年間の安全衛生行事、職長教育、座学講習の補助教材など、様々な場面での活用が想定されている。