ニュース
デジコン編集部 2025.3.9

清水建設が宇宙スタートアップ「アークエッジ・スペース社」に出資。衛星データによるCO2モニタリング事業を協業

清水建設は、宇宙開発事業の一環として、超小型衛星の開発・製造・運用・ソリューション提供を手掛けるアークエッジ・スペースに出資したことを発表した。

多波長センシング技術を活用した衛星からの温室効果ガス観測で地球温暖化対策に貢献


この出資を通じて、清水建設は同社と協働し、多波長衛星データを活用した二酸化炭素モニタリングの事業化に向けた取り組みを進めていく。

アークエッジ・スペース社は、「衛星を通じて、人々により安全で豊かな未来を。」をミッションに掲げる超小型衛星システムの総合インテグレーター企業である。

同社の事業分野の一つに、地球観測や衛星IoT通信等に対応した超小型衛星コンステレーション(衛星群)の構築があり、多数の小型衛星によるネットワーク形成に取り組んでいる。

一方、清水建設は、フロンティア領域のビジネス展開の一つとして宇宙開発事業に注力しており、現在、宇宙輸送関連、衛星データ活用、月開発の3分野で事業化に向けた取り組みを進めている。

両社はこれまでも衛星データ活用分野で協業関係にあり、衛星リモートセンシング技術を活用した地球温暖化対策ソリューション開発の一環として、多様な波長データを収集できる多波長センサを用いた二酸化炭素排出量観測の地上実証実験に共同で取り組んできた。

多波長センシング技術は、肉眼では評価できない物性の違いや目視できない現象を可視化する「物体の識別」を得意とする観測技術である。

この技術を応用した多波長センサを搭載した小型衛星を運用することで、大気中に放出された二酸化炭素やメタンを地球規模かつ高頻度で検知できるようになる。

従来の温室効果ガス観測は地上観測点が限られていたが、衛星からの観測により広範囲で継続的なモニタリングが可能となり、排出源の特定や排出量の正確な把握に貢献することが期待される。



参考・画像元:清水建設株式会社プレスリリースより


印刷ページを表示
WRITTEN by

デジコン編集部

建設土木のICT化の情報を日々キャッチして、わかりやすく伝えていきます。

建設土木の未来を
ICTで変えるメディア

会員登録

会員登録していただくと、最新記事を案内するメールマガジンが購読できるほか、会員限定コンテンツの閲覧が可能です。是非ご登録ください。