竹中工務店、AIで緑地の樹木配置を最適化。緑視率15%増でコスト2.2%減を実現

竹中工務店は、敷地内の緑地における樹木配置を最適化するシミュレーション技術「Optree」を開発し、国立市の社宅計画で初めて実用化した。

環境シミュレーションと最適化技術で500パターンを10日間で分析

従来の手作業による検討と比べ約100倍の速度で最適な樹木配置を導き出すことが可能となった。

3Dモデル生成、環境シミュレーション、最適化アルゴリズムの3ステップを自動で繰り返し実行する。



国立市の社宅計画では、1000本超の樹木配置を約500パターン検討した。

菜園の日射量を7%増加させながら、植栽コストを2.2%削減することに成功した。

温度、風、日照などの環境性能を考慮しつつ、敷地形状やコストなどの制約条件も満たす配置を実現している。

従来は設計者が数個の案で環境シミュレーションを行っていたが、本技術では全体の1%未満の検討で最適解を導出できる。

竹中工務店は2012年から生物多様性活動指針を掲げ、今後も自然共生社会の実現に向けた取り組みを進める方針だ。