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戸田建設の「人物検知システム」に 日立ソリューションズ・テクノロジーの「画像認識エッジソリューション」を採用。 建機と作業員の接触災害減少へ

戸田建設株式会社の「遠赤外線カメラを用いた人物検知システム(以下、本システム)」に株式会社日立ソリューションズ・テクノロジーの「画像認識エッジソリューション」が、採用された。
本システムは、夜間やトンネル坑内などの光源のない薄暗い環境下、また通信環境が整っていない現場でもリアルタイムに高精度に作業員を検出し、カメラと作業員の距離に応じてアラームを出すことが可能。これにより、可視光カメラでは検知が困難であった建設現場においても建設機械と作業員の接触災害の防止を実現し、作業員の安全を守ることができるようになる。
建設現場において、「建設機械と作業員の接触災害」の防止は重要な課題であり、ICTを活用した自動化技術やAIを活用した高精度なセンシング技術による高度な安全対策が必要だと考えられている。
戸田建設では人物検知においてさまざまなセンサを利用していたが、薄暗い場所や粉じんのある環境での検出精度の低下や、遠距離の人物検出ができないなどの課題があり、以下を満たす新しいシステムが求められていた。
日立ソリューションズ・テクノロジーは、本システム(図1)の開発検討段階から参画し、これらの課題を解決したことで、「画像認識エッジソリューション」が本システムに採用されることとなった。
(図1)遠赤外線カメラを用いた人物検知システム
1.遠赤外線カメラとAIによる高精度な人物検出と測距
光源のない夜間や薄暗い環境下でも人物が検出できるセンサを戸田建設とともに検討を進め、熱を検知できる遠赤外線カメラを採用することに。トンネル工事で撮影した画像と日立ソリューションズ・テクノロジー独自のディープニューラルネットワーク(DNN)技術を用いることで97%以上の精度で人物を検知でき、人物までの距離を高精度(測定距離10mに対して1%程度の誤差)に推定することが可能とした。(図2.3)。また、カメラから至近距離で足元が写らない人物についても日立ソリューションズ・テクノロジー独自のDNN技術を用いることで検知可能となる。
(図2)薄暗く粉じん環境下での可視光カメラと遠赤外線カメラの検出結果比較
(図3)距離20m位置での検出結果
2.通信環境に依存しないシステム開発
人物検知や距離推定をエッジコンピューティングで処理することで、トンネル坑内などの通信環境の整備が難しい空間においても、遅延のないリアルタイムな応答が可能になり、安全システムとしての信頼性を向上。
3.システムとしてのアプリケーション開発
本システムは建機に設置したカメラから検出人物(作業員)までの距離に応じて、警報エリアを任意に設定することが求められていた。そこで、「画像認識エッジソリューション」を用いて取得できるカメラと人物の距離に応じた警報エリアを3段階(危険エリア:0-5m以内、警戒エリア:5-10m以内、注意エリア:10m~15m以内)に設定し、建機オペレーターに対し各段階(危険エリア:赤ランプ+ブザー音、警戒エリア:黄色ランプ、注意エリア:緑ランプ)に応じた警報を通知するアプリケーションの開発を遂行。この結果、建設現場での作業員の安全を支援することが可能になる。
「画像認識エッジソリューション」は日立ソリューションズ・テクノロジー独自のDNN技術により、カメラの画像からリアルタイムに人物や物を検知、距離を測定し、その結果をお客さまの用途に応じて警報発報や統計分析などに活用できるソリューション。
周辺環境の安全性を把握し、密集密接予防や現場の省人化といった新常態(ニューノーマル)に求められる環境構築の実現に貢献する。また、エッジコンピューティングに実装することができ、通信環境がない空間でも動作させることができる。
今後、戸田建設では作業員の安全を守るべく、さまざまな現場に本システムを展開していく予定だという。
本システムは、夜間やトンネル坑内などの光源のない薄暗い環境下、また通信環境が整っていない現場でもリアルタイムに高精度に作業員を検出し、カメラと作業員の距離に応じてアラームを出すことが可能。これにより、可視光カメラでは検知が困難であった建設現場においても建設機械と作業員の接触災害の防止を実現し、作業員の安全を守ることができるようになる。
建機と作業員の接触災害を防ぐために
建設現場において、「建設機械と作業員の接触災害」の防止は重要な課題であり、ICTを活用した自動化技術やAIを活用した高精度なセンシング技術による高度な安全対策が必要だと考えられている。
戸田建設では人物検知においてさまざまなセンサを利用していたが、薄暗い場所や粉じんのある環境での検出精度の低下や、遠距離の人物検出ができないなどの課題があり、以下を満たす新しいシステムが求められていた。
- 夜間やトンネル坑内などの光源のない薄暗い場所での高精度な人物検出(精度:90%以上)
- 検出距離が10m以上(測定誤差:5%以下)
- 通信環境がない空間でもリアルタイムに動作するシステム
日立ソリューションズ・テクノロジーは、本システム(図1)の開発検討段階から参画し、これらの課題を解決したことで、「画像認識エッジソリューション」が本システムに採用されることとなった。

遠赤外線カメラを用いた人物検知システムの特徴
1.遠赤外線カメラとAIによる高精度な人物検出と測距
光源のない夜間や薄暗い環境下でも人物が検出できるセンサを戸田建設とともに検討を進め、熱を検知できる遠赤外線カメラを採用することに。トンネル工事で撮影した画像と日立ソリューションズ・テクノロジー独自のディープニューラルネットワーク(DNN)技術を用いることで97%以上の精度で人物を検知でき、人物までの距離を高精度(測定距離10mに対して1%程度の誤差)に推定することが可能とした。(図2.3)。また、カメラから至近距離で足元が写らない人物についても日立ソリューションズ・テクノロジー独自のDNN技術を用いることで検知可能となる。


2.通信環境に依存しないシステム開発
人物検知や距離推定をエッジコンピューティングで処理することで、トンネル坑内などの通信環境の整備が難しい空間においても、遅延のないリアルタイムな応答が可能になり、安全システムとしての信頼性を向上。
3.システムとしてのアプリケーション開発
本システムは建機に設置したカメラから検出人物(作業員)までの距離に応じて、警報エリアを任意に設定することが求められていた。そこで、「画像認識エッジソリューション」を用いて取得できるカメラと人物の距離に応じた警報エリアを3段階(危険エリア:0-5m以内、警戒エリア:5-10m以内、注意エリア:10m~15m以内)に設定し、建機オペレーターに対し各段階(危険エリア:赤ランプ+ブザー音、警戒エリア:黄色ランプ、注意エリア:緑ランプ)に応じた警報を通知するアプリケーションの開発を遂行。この結果、建設現場での作業員の安全を支援することが可能になる。
「画像認識エッジソリューション」は日立ソリューションズ・テクノロジー独自のDNN技術により、カメラの画像からリアルタイムに人物や物を検知、距離を測定し、その結果をお客さまの用途に応じて警報発報や統計分析などに活用できるソリューション。
周辺環境の安全性を把握し、密集密接予防や現場の省人化といった新常態(ニューノーマル)に求められる環境構築の実現に貢献する。また、エッジコンピューティングに実装することができ、通信環境がない空間でも動作させることができる。
今後、戸田建設では作業員の安全を守るべく、さまざまな現場に本システムを展開していく予定だという。
参考:ニュースリリース
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