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デジコン編集部 2024.10.11

応用地質、AIを活用した表層崩壊危険斜面の全国マップを開発

応用地質は10月11日、AIを用いて抽出した表層崩壊危険斜面の全国マップを開発したと発表した。

このマップは、近年増加傾向にある土砂災害対策支援を目的としている。

表層崩壊危険斜面とは、0次谷(ぜろじだに)と呼ばれる地形や、高さ30メートル以上の長大斜面を指す。

これらの斜面は、土砂災害の発生源となる可能性が高い。

マップの作成には、応用地形判読士の技術を学習したAIモデルが活用された。

同社の検証によると、AIの抽出精度は再現率88%、適合率66%という高い水準を達成している。

AIが人の目に代わって危険斜面を特定


このAIモデルは、1/25,000地形図をもとに、応用地形判読士の地形判読技術を学習している。

応用地形判読士とは、地形および地形判読に関する専門知識を持ち、地形リスクを判断できる技術者のことだ。

AIがこの専門家の目を模倣することで、全国規模での危険斜面の特定を可能にした。

開発されたマップは、内閣府の戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)第二期「国家レジリエンス(防災・減災)の強化」においても、土砂災害に関する重要情報として活用されている。

応用地質は今後も、激甚化・頻発化する土砂災害への対策支援サービスを拡充し、社会の安全・安心に貢献していく方針だ。

同社のWebサイトでは現在、このマップのサンプル版が公開されている。

土砂災害対策に関心のある自治体や企業は、詳細について問い合わせることができる。






参考・画像元:応用地質株式会社プレスリリースより
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デジコン編集部

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