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デジコン編集部 2026.10.1

配筋図作成を80%削減。オフィスケイワンら4社、プレキャストPC床版の配筋設計を自動化するBIM/CIMシステムを開発

CONTENTS
  1. 床版取替の需要増。設計は熟練者頼みで、ミスが工程遅延に直結
  2. 設計ルールに基づき自動配筋。3Dモデルで干渉も事前確認
    1. 設計プロセスの一貫処理機能
    2. 設計ルールに基づく自動配筋機能
    3. 入力作業の大幅な省力化機能
    4. 3次元モデル連携・干渉確認機能
    5. 「まず見て決める」操作性を重視した設計者支援UI
  3. 十分な構造検討の時間を確保。台形板への対応など拡張へ
橋梁分野のデジタル技術を手がけるオフィスケイワン(大阪市西区)は、エム・エムブリッジ、大林組、IHIインフラスクエアの3社と共同で、プレキャストPC床版の配筋設計を効率化・高度化する「プレキャストPC床版配筋BIM/CIMシステム」を開発した。

床版割付け情報と材料マスタ、設計ルールを連動させることで、干渉しない配筋の自動生成から3次元モデル、設計図面、数量算出までを一貫して実行できる。

試験運用では、従来の技術者による図面作成・数量算出と比べ、標準版を対象とした作業時間を約80%削減する効果が確認された。

床版取替の需要増。設計は熟練者頼みで、ミスが工程遅延に直結


近年、高速道路をはじめとする橋梁の大規模更新事業が本格化し、床版取替工事の需要は今後さらに増加すると見込まれている。

一方で、プレキャストPC床版の設計業務は、配筋図の作成や数量算出など、熟練技術者に依存する属人的な作業となっていた。

しかも、工場製作するプレキャスト床版は、現地架設時に不具合があっても手直しの余地が少なく、設計ミスが大きな工程遅延のリスクとなる。

そこで、橋梁分野のデジタル技術活用で実績を持つ各社が連携し、配筋設計の自動化とBIM/CIMによる一貫処理を実現する新システムを共同開発した。

設計ルールに基づき自動配筋。3Dモデルで干渉も事前確認


本システムの特長は、大きく5つ。



設計プロセスの一貫処理機能


床版割付け情報をもとに、配筋の自動生成から3次元モデル、2D図面、鉄筋数量の算出までを一貫して実行し、データを一元管理する。

設計ルールに基づく自動配筋機能


最大・最小ピッチ条件に基づく鉄筋配置や、スタッド孔・排水桝による鉄筋の分割・補強処理などを、NEXCO設計要領を反映して自動生成することで、熟練技術者の設計ノウハウを形式知化した。

入力作業の大幅な省力化機能


床版グループ単位でのデータ管理や基準床版からの複写機能、材料マスタの活用により、設計者の作業負担を軽減する。

3次元モデル連携・干渉確認機能


全体座標系での3Dモデル出力により、隣接床版の鉄筋干渉や、鋼橋CIMシステムで作成した既設鋼桁との取り合いを設計段階で確認でき、施工前の不整合を未然に防ぐ。

「まず見て決める」操作性を重視した設計者支援UI


隣接する床版の入力情報を連続的に確認できるなど、俯瞰的な設計検討を支援する画面設計を採用。

十分な構造検討の時間を確保。台形板への対応など拡張へ


試験運用では、標準版の設計図面作成・数量算出に要する時間を約80%削減する効果が確認された。

作業の省力化により、床版割付けや構造検討に十分な時間を確保できるようになり、設計品質の向上や製作コストの低減にも寄与する。

4社は今後、フェーズ2として台形板など標準版以外の床版形式への対応や、設計図面の自動生成範囲の拡張を進める。




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