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デジコン編集部 2026.8.10

DJI、エベレストのクンブ・アイスフォールをドローンで測量。3.5時間で3km²を3D化し、登山の安全性向上へ

CONTENTS
  1. 徒歩で数週間、最も危険な区間。氷河特有の測量の難しさ
  2. 「Matrice 4E」で撮影、「DJI Terra」で3D化。センチメートル精度で氷河を再現
  3. 数週間の測量が1日に。2026年シーズンでは迂回ルートの再設定にも貢献
DJI JAPANは、エベレストのクンブ・アイスフォールをドローンで継続的に測量する取り組みを収めた新たな映像を公開した。

ネパールのドローン企業Airlift Technologyが、標高6,000メートル超、気温マイナス20℃未満という極限環境で実施した空中測量オペレーションである。

徒歩で数週間、最も危険な区間。氷河特有の測量の難しさ


エベレストでは毎年の登山シーズンを前に、「アイスフォール・ドクター」と呼ばれるシェルパのチームが、徒歩で地形を調査し、はしごの設置やロープの固定を行って、後続の登山者が通るルートを整備する。

そのために踏破しなければならないのが、ベースキャンプ(5,364m)からキャンプ1(6,500m)までのクンブ・アイスフォールだ。

この区間は、エベレスト登頂ルートの中でも最も危険な区間の一つとされる。

従来、この危険な環境下での測量には、数週間にわたる徒歩での調査が必要だった。

「Matrice 4E」で撮影、「DJI Terra」で3D化。センチメートル精度で氷河を再現


今回のワークフローは、大きく3つの要素で構成される。まず、産業用ドローン「DJI Matrice 4E」による空中データの収集だ。


事前に設定した飛行経路に沿って飛行し、標高6,000メートルを超える地点で、クンブ・アイスフォールの3平方キロメートル以上を、わずか3.5時間で測量した。

機体に搭載された五方向イメージングシステムにより、1度の飛行で氷河の複雑な垂直構造を高解像度の斜め画像として撮影できるため、調査エリアへ立ち入って命を危険にさらす必要がない。

次に、収集したデータを「DJI Terra」で処理する。

3D Gaussian Splattingを含む次世代の再構築技術を用いて、クンブ・アイスフォールの高精度な3Dモデルを、センチメートルレベルの精度で生成した。


そして3つ目が、日ごとの比較分析である。

異なる時期に作成した3Dモデルを比較することで、氷のどの区画がどのように移動したか、不安定性がどこで高まっているか、はしごやロープを設置できる安定したルートはどこかといった情報が、アイスフォール・ドクターに提供された。

数週間の測量が1日に。2026年シーズンでは迂回ルートの再設定にも貢献


こうしたワークフローにより、これまで数週間を要していた測量が、今ではわずか1日で完了できるようになった。

しかも、事前情報がないまま手探りでアイスフォールへ立ち入る必要もなくなる。

この効果は、2026年の登山シーズンで極めて重要な役割を果たした。

一夜にしてアイスフォール一帯にまれな大規模セラック帯が形成され、山頂へ至るすべてのルートが遮断される事態が発生。

何百人もの登山者がベースキャンプで足止めされたものの、アイスフォール・ドクターたちはドローン技術を活用して遮断箇所を迂回するルートを再設定し、迅速に活動を再開できたという。




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デジコン編集部

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