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デジコン編集部 2021.5.27

四足歩行ロボットで建設現場を遠隔巡視。大成建設が首都圏の現場に導入

大成建設株式会社(以下、大成建設)は、TechShare株式会社(以下、TechShare)と共同で、建設現場における品質や安全の確認などを遠隔で行えるシステム「T-iRemote Inspection」を開発した。

また、本システムを搭載した四足歩行ロボットを首都圏内の建設現場に導入し、その実用性を併せて確認。今回、採用したUnitree社製の四足歩行ロボットは、安価でコンパクトながら優れた運動性能を備えており、日々変化する現場環境に柔軟に対応できるため、現場管理の効率化が可能となる。

大成建設 YouTubeチャンネル(taiseicorp)より

建設現場においては、建築物ごとに条件が異なる「単品受注」により施工が進捗することから、ロボットが人に代わり現場巡視するためには、日々変化する現場環境のもとで、専門的な知識のない操作員でもロボットを容易に操縦できるような仕組みが必要になる。

そこで大成建設は、ロボットによる建設現場での遠隔巡視を実現するため、遠隔操作、映像、双方向音声通話などの複数機能を備えた「T-iRemote Inspection」を開発。本システムを搭載した四足歩行ロボットを用いて、現場内での検査や安全確認などの巡視を行うことが可能となった。


図1 T-iRemote Inspection概要図


表1


本システムと2021年3月に開発した「T-BasisX」※1の広域Wi-Fi環境を連携させ、携帯電話回線が使えない地下階や高層階でも、ロボットが安全に歩行しながら、搭載した360°カメラによる現場内の映像記録、定点写真撮影や工程進捗管理など、遠隔巡視による現場管理への更なる活用が図れるという。(図1、表1参照)

また、2020年7月に開発したデジタルデータを活用した現場管理システム「T-iDigital Field」※2と連携させることにより、建設現場で活用の幅がさらに広がっていく。




※1 T-BasisX:建築現場における各種ロボットやAIIoTソリューション活用のための、メッシュWi-Fi 及び位置把握ソリューションを一体化し、IoT活用見える化システムと連携した標準基盤。(https://www.taisei.co.jp/about_us/wn/2021/210420_8100.html)
※2 T-iDigital Field:ネットワークに繋げたカメラ映像やIoT機器で得られたデータを用いて建設現場の施工状況を可視化し、工事関係者間で遠隔地からリアルタイムに情報共有できる現場管理システム。(https://www.taisei.co.jp/about_us/wn/2020/200727_4966.html)


参考:プレスリリースより /TOP画像:大成建設 YouTubeチャンネル(taiseicorp)より
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デジコン編集部

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